表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
闇属性だけど脚光を浴びてもいいですか―追放された少年暗殺者はワケあり闇美少女たちと真の勇者へ成り上がる  作者: ミオニチ
【第1部 輝く月】3章 あたしの救世主さま。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

54/277

53話 【封魔(シール)】。※

※前回に引き続き別視点でお送りします。

「あうっ……!?」


 痛いくらいの力で突き飛ばされ、なにも見えない真っ暗闇の中へあたしは転がり落ちる。


「な、なに……!?」


 ひんやりとした固い床の上に這いつくばりながら後ろを振り向いたときには、すでに入口の扉は閉ざされていた。



『さあ! 一発決めるぜぇ! せーの!』


「「「乱し! 封じ! 枷に()めよ! 【封魔(シール)】!」」」


「ひうっ!?」


 混乱するあたしの背中にさらなる混乱が襲いかかる。


 それは、魔力。それも悪意を持ったおびただしい数の。ひとつひとつはたいして強くはないけれど、確実にその数はあたしの魔力抵抗をすり減らし、そして――


「あ……!?」


 ――はっきりとわかった。あたしの体に魔力が通わなくなったのが。



『さぁ!  今回も勝率10割のオレたちの必殺戦法【封魔50連発(フィフティー・シール)】がバッチリ決まったところで、まずは恒例の自由(フリー)コールからいってみようかぁ!』



「ひっ!?」


 高く響く陽気な声とともに、真っ暗闇の中にパッパッ、といっせいに大量の魔力照明が灯って、まぶしいくらいに照らされたその空間の全貌が露わになる。



「あ、あ……!?」


 それは、異様な光景だった。


 真っ先に目に映るのは、広々とした倉庫の真ん中にでかでかと置かれた巨大なベッド。いくつものベッドをつなぎあわせてつくったと思われるそれは、10人以上がそこに寝てもまだ余裕があるほどの大きさ。


 そして、その巨大ベッドを中心に倉庫内の壁際にとり囲むようにずらりと何十人もの男たちが。それもみんな上半身裸の姿で。


 その男たちは使い捨ての魔法札を放り捨てると、いっせいに右腕をかかげ、拡声魔力器を使った男の声にあわせて、なにかにとりつかれたように叫びだした。



『女を食うのも?』 「「「「自由!」」」」


『女を売るのも?』 「「「「自由!」」」」


『魔薬漬けにして沈めちゃうのも?』 

「「「「自由!」」」


『バレなきゃなにやっても?』 「「「自由!」」」


『さあ、最後! 無数の隠れ蓑を着ては好き勝手する! そんなオレたちは?』 


「「「【はき違えた自由(ノーアウト・フリー)】!」」」



「あ、あ……!? あ……!?」


 座りこんだまま、足がカタカタと震えていた。頭の中で、さっき聞いたばかりのあの冷たい声が何度も何度も反響する。



『じゃあ人間の怖さ、少しは知ってくるといいよ? 引きこもりで田舎者で頭お花畑のお嬢ちゃん』



『さあ! コールも終わって結束を深めたところで、本日のイベントの主役にご登場いただきましょう! 隠れ蓑のパーティー名【最高に自由(マックスフリー)】が本日()()したばかりのあわれな白い小羊――ディシーちゃんです!』


「あ、あ……!?」


 パッパッ、とまばゆい光があたしの体にあたる。男たちの好奇の――這いまわるような粘つく視線が露出の多い白いドレスを着たあたしの体を舐めつくす。


「よーう! ディシーちゃん! その白いドレス超似あってるじゃん! さあ、じゃあいっしょにベッドまでいこうぜ? ここにいるみんな、ディシーちゃんと()()()なりたくてうずうずしてるんだからよぉ!」


 上半身裸の【最高に自由(マックスフリー)】のリーダーが現れ、あたしをパーティーに誘ったあのときと同じにやついた笑顔を向け、手を差しのべてきた。


 ……いや違う! なんでいままで気づかなかったんだろう? この目はあたしなんか見ていない。あたしの体しか、見ていない……!


「いやっ!?」


 それに気づいたあたしが思わず体をバッと両腕で隠すと、いらだちを隠そうともせずにリーダーがこれ見よがしに舌打ちをする。


「ちっ! なんだよ! いままでせっかく優しくしてやったのによぉ! まあいいや! あとで死ぬほど自分の立場、わからせてやっからよ! おいお前、そっち持て!」


「い、いやっ!? いやあぁっ!?」 


 座りこんだまま立てなくなったあたしの両腕をふたりの男が無理やりにその肩にかつぎ上げた。


 そのままズルズルと引きずられ、中央の大きなベッドに無理やり投げだされたときには、いやがおうでも実感せざるをえなかった。


「うぁ……! うあああぁぁぁぁぁっ……!」


 あたしは――選択をまちがえたのだと。

 お読みいただきありがとうございます。続きを読んでいただける方、ぜひブックマークを。

 面白いと思っていただけたら高評価をお願いします。


 作者はそれをモチベーションにして執筆していますので。あたたかい感想などもいただけたらとてもうれしいです。


 すでにいただいた皆様には感謝してもしきれません。



※まだ溜めます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ