1.起きたら吸血鬼♀︎になってた
思いつきで適当に書き始めたので投稿は大分不定期になると思います。
目を開ける。
今俺の目の前に広がるのは黒だ。いや、正確には違う。黒いのではなく暗いのだ。
一体何が……そうだ、俺は下校中に乗ってた電車が爆発して、それで……どうなった?死んだのか?死後の世界か?だが体はこうしてここにある。いや、死後の世界にも体はあるのかもしれないが。
まさかとは思うが、よくラノベとかで見る異世界転生だったり?ハハハ、まさか、いやでも、もしそうだったら少し心躍るかも。
何かそうと分かるものがあればいいんだが。俺は取り敢えず立ち上がる。視線がやけに低い。子供のからだなのだろう。
さて、何か確かめる手段は……そうだな、異世界モノの定番といえば。
「ステータ……ス?」
……は?
今俺の前にはアクリル板の様な物が浮かんでいる。そこに俺のステータスやらなんやらが乗っているのだろうが、そんなことより、気になることがある。
俺の声、なんか異様に高くね?
いや、まさかね。ハハハそんな訳ない。異世界転生モノの定番の一つにあった気がしなくもないが、そんな訳無いよな。子供になっただけだよ。だって背も縮んでるし。
そう思いながらも、俺は股間に手を伸ばす。そして何も掴めず、俺は膝から崩れ落ちた。
それから一時間あまり俺はその体勢のまま静かに泣いた。
orz
よし、そろそろステータスを確認するか。
「ステータス」
そう唱えると、俺の前に空飛ぶアクリル板が現れる。いや、アクリル板じゃないんだけどねコレ。そうだな、安直にステータスボードと名付けよう。
どれどれステータスはっと。
「はぁ?」
───────────
Name Race
─── ♀ 【LittleVanpaia】
Characteristic
【The sunshine is a weakest point】【Holy element is a weak point】
【No sleep required】【Founder vampire】
language
【English】
──────────
……なんで英語!?英語が標準なの!?俺日本人なんだけど!?英語なんて少ししか出来ないよ!
どうにかできないものかと思ってlanguageと書かれた場所をタップすると、様々な言語が表示された。俺はその中から日本語を選び、設定してみる。
「お、読めるようになった」
─────────
名前 種族
─── 女 【リトルヴァンパイア】Lv1
特性
【日光超弱点】【聖属性弱点】【睡眠不要】【始祖吸血鬼】
言語
【日本語】
─────────
吸血鬼……だと……?あ、でも性別はやっぱ女なんだな。
「はぁー。にしても筋力とか魔力とか表示されないんだな」
表示されないってことは、そこら辺は固定なのか?それともただ単に表示していないだけなのか。それより、今は魔法だ!
魔法、いい響きだ。やっぱ異世界来たなら魔法だよな魔法!ワクワクするなぁ。
にしてもどう使うんだ?なんか唱えればいいのか?
「魔法ォォッ!」
しかし何も起こらなかった。なんで!?
そうだ、こういうのは身体の中の魔力がうんたらかんたらって言うし、なんか感じ取れないかなぁ。
俺は暫し目を瞑って体の中にある何かを探してみた。しかし何も起こらなかった。
「……ん?なんだ、これ」
と思ったらなんかあるぞ?今まで感じられなかった何かを朧気ながら感知することが出来た。
俺はその感覚を更に探っていく。
その後暫く魔力を感じたり頑張って操作してみたりをしていたら、途中目が慣れてきたのか、今いる場所が何となく分かるようになってきた。今俺がいる場所は辺り一面岩肌のようなゴツゴツとしたもので囲まれているから、洞窟のようなものの中にいるんだろうと推察できる。
まぁ今は魔法に集中だ。俺は右掌を突き出し、体内の魔力と思われるものを掌の先へと集める。
……ここからどうしよう。数ある異世界作品の中で、魔法というものは大体イメージが大切だと書かれている。故に、俺は中学生の時に封印した、とある病にかかった時の感覚を思い出す。
「唸れ!俺の厨二心ォッ!聖掌天砲ォォンッ!」
技名がもう滅茶苦茶である。どうやら俺の厨二心は唸らなかったようだ。
今回俺がイメージしたのは聖なる光の光線だ。掌の先に金色の魔法陣が顕現し、見事に放たれる光の束。
その光は洞窟の壁を突き破り……俺の右腕を消し飛ばした。
「ギィャァァァァッ!聖属性弱点なの忘れてたぁぁぁぁ!」
てかなんで弱点属性撃てんだよ!そんなんさすがに予想外だわ!
小説書くの初めてなので、至らない点も多々あるかとは思いますが、生暖かい目で見守ってください。