4ー2
「なんで苦笑いしてるの? ……ううん、どうせ反省か後悔のどっちかの苦笑いなんだろうけど」
わざわざ尋ねておきながら、自己完結してしまう紗夜。
「だったら尋ねるなよ」
「いきなり一人で苦笑いしてるんだもん。気になるでしょ? 言ってから気付いたけど」
「ちゃんと考えてから言えよ」
「はーい。そんなことより距離が縮まったところは見つかった?」
「んー……」
それに対して、少しだけ悩んでいた。
体育祭の後の出来事を調べてみるも、あの後の交流であったのは一つしかない。
その出来事は紗夜も知っている出来事だったからだ。
だからこそ、「それまでになかったの⁉︎」と言われるオチが付けられる前に別のものを探そうと、前のページを捲ろうとした矢先ーー。
「そのページ?」
俺の腕にもたれかかるようにして、紗夜が覗き込んでくる。
そして、「げっ……」と気まずそうな声をあげて、俺から離れた。
「本当にそれなの? 距離が縮まった内容って」
「まぁ ……探してみたけど見つからないからそうなるんだろうな……」
「原因って私ってこと?」
「原因っていうかきっかけ?」
「……ちょっと私が探すから貸して!」
そう言うと無理矢理日記を奪われる。
そして必死な表情で前のページを捲っていく。
「そんなに必死に探さなくても……」
「いいの! 静かにしてて!」
「はいはい」
機嫌が悪くなりかねないので、俺は目を閉じ、その日のことを思い出すことにした。
今、思い出すとしてもあの出来事は衝撃的すぎて忘れることは出来ないため、すぐにその時のことを思い出すことが出来た。




