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To the beginning
気が付けば俺は真白な空間に居た。
訳も分からず辺りを見回してみる。
―――何も無い
一人、男が立っている以外には。
「さぁ、君は何を選ぶんだ?」
神父服を着た男がこちらを見据えて問う。
何を選ぶ?
一体なんの事だ
そう訊こうとしたが上手く声が出せない。
ますます訳が分からない。
突然こんな空間に放り出された挙句
急に神父姿の男に何を選ぶか問われ
その上うまく声も出ないときた。
「答えられないか?」
神父服の男の声が俺の意識をこのありえない世界に引き戻した。
答えなければ。
何故かわからないが自分の意思がそう告げていた。
「俺は…」
上手く出せない声を必死で振り絞る
「俺は―――」
その続きが口から出かけた時
世界は突然、暗転した。
続くかどうかは未定です