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現実世界?それとも異世界?

「どこだ…ここは?」


見慣れない景色…知らない屋根。理解の及ばない事だった。


「・・・・・―――・・・―――」


知らない声が奥から聞こえてくる。


聞きなれない言語だった。


英語でも日本語でもない言語が飛び交う。


ここは一体どこなんだろうか? 


体を動かそうにも手足が小さくピクピクと動くだけで、動かす事が出来ない。


そうしてる内にドアが開く音がし、二人の女性が入ってきた。


片方の女性が覗き込んでくる。


顔つきはかなり可愛い。茶色の長い髪がユラユラと揺れている。


獣のような耳が視界に入る。それは狐のような犬のような。


しかし大変かわいらしくぴょこぴょこと動いてるのが分かる。


どういう事だ? この人はコスプレか何かしてるのだろうか?


一瞬そう思ったが。よく見るとその耳自体が一つのパーツとなっているのが分かる。


つまりあれは付け耳でもなく生えてるのだ。頭の先から!


ジーザス。俺はとんでもない所へ来てしまったようだな…


もう一人の女性が覗いてくる。


年は…20前半か、金色の長い髪が腰のあたりまで伸びている。 


見るだけで癒される顔つきをしている。


その女性は笑顔を浮かべる。その人の笑顔は慈愛に満ちており、俺も思わず笑顔になっただろう。


俺はその女性に抱きかかえられる。


待て待て待て!?俺は22のガッシリとした体つきだぞ!? なんでそんな軽々しく持てるんだ?!


抱えられた俺は彼女の胸に収まる、やわらかい感触が全身を包み、先程までの疑問を全て吹き飛ばしていく。


幸せな感触を十分味わった後、俺が今どんな状態でいるのかが分かった。


それは立ち上がった女性が鏡の前で静止し、鏡の前に映った状況でわかった事だ。


そこには藍色の髪がうっすら生えた。かわいらしい赤ん坊の姿がいたのだ。


これが俺か?? 一体どういう事だ…


この部屋には3人の人がいる。狐耳の女性に金髪の女性。そして藍色の髪の赤ん坊、


感覚的に金髪の女性に抱えられてる方が俺だろう、そうとしか考えられない。


俺は赤ん坊の姿になっていたのだ!!


不思議な感覚だ、自分が赤ん坊の頃の記憶なんて一つも覚えていないというのに。


こんな小さいうちから意識があったのだろうか?何で俺は赤ん坊の姿になってるのだろうか?


俺はあの事故の後どうなったのか?分からない事だらけだ。


考えてても分からなくなる。


しばらくすると、別の人が部屋に入ってくる。


その姿は男の姿をしていた。


ガッシリとした体つき。鍛えられた筋肉は、美しいフォルムを描いている。


腰にはあれはなんだろう?剣か!? そんな物騒な物持ち歩くなとも思ったが誰も気にしてないようだ。


藍色の髪に小さくひげが生えている。顔つきはナイスガイで、俺でも惚れそうだ。


今度はその男に抱えられる。


たくましい胸板にすっぽりと収まる俺。 先ほどまでの幸せな感触とは雲泥の差だが。なんだか安心出来る温もりを感じる。


男は俺の顔をのぞきこむとにっこりと微笑んだ、先程の顔がだらしなく崩れていく。


男は金髪の女性に俺を近づけながら、何やら俺について話をしているようだ。言語は分からないが喜んでいるのは伝わってくる。


良く見ると金髪の女性と藍色の男性に同じ指輪がはめ込まれているのが確認できた。


先程までの俺への接し方から察するにこの二人が俺の両親である事は間違いないだろう。


あの狐耳の女性は…付き人か、はたまたメイドだろう。ご立派にメイド服っぽい服装もしてるしな。


どうやら俺はあの時意識を失った後、この奇妙な言語を話す世界に転生でもしたのだろうか?


なぜ記憶を保ったまま転生したのかは謎だが、当面はまずこの人たちの話してる事を理解することから始めよう。


_________________


半年が経過した。


子供の成長というのは早いものだ。この頃になると自分の意思で動く事も出来るようになってきた。


まだハイハイ程度だがまるっきり動けなかったときに比べると快適さも段違いだ。


だがまだ下の方は自力ではなんとかできないらしい。恥ずかしさと気持ち悪さを同時に感じながら泣き喚く事しかできない。


また言葉も理解することが出来た。日本語でもないし英語でもない、この世界特融の言葉だ。


何故理解出来たのかは分からない。もしかしたらこの世界に順応してるのかも知れない。


だが言葉がわかれば意思疎通が取れる。それが出来るだけでも大変喜ばしい。


ある日俺は、まだぎこちない動きのまま家の中を探索していた。


その時、家の外にいる男が何かをしてる所だった、 問題はその男のしている事だった。


「フッ…ヤア!、テイリャー」


男の腕には鋼鉄にきらめく剣が握られていた。剣道のような竹刀でもない、本物の剣だった。


剣筋は見たことのない者で、音が遅れて聞こえてくる。


なぜ男が剣を持っていて。尚且つ裏庭で振っているのかは分からない。


ただ俺は、その光景に強く心に刻まれた。心臓の音が跳ね上がるのを感じる。


心が躍るようだ。この世界は一体どういう所なんだろう。期待に胸を躍らせながら月日は流れて行った。


導入部分をしっかりと固めて行きたいがまだ世界観も練れてない状態。 

とりあえず剣と魔法が存在する世界観は鉄板ですね

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