第1話 いつもの朝
「...ふあぁ〜...。朝かぁ...。」
カーテンを開ける。今日も眩しいなぁ...。
「サナーそろそろ起きたー?ご飯できてるよー。」
キッチンから、元気な声。私の親友の、ミナだ。
「んー今行く〜。」
私はボサボサの髪のまま、下に降りる。そして顔を洗い、食卓につく。
「おはよう、サナ。」
「ミナおはよぉ〜。」
「いただきまぁす。」
今日も美味しいなぁ。そして、外から相変わらず聞こえる工事の音。...この田舎には似合わない、大きな音。
私はぼんやりと外を眺める。昨日までは無かった重機が、道を整備している。この街も変わっていくのかなー...。なんだか寂しさを覚える。
「おはようございます、サナ、ミナ。本日の講義は何時からにいたしますか?」
ユウも目覚める。
「うーんどうしようかな〜。じゃあ30分後で!」
私は答える。
「私もそれでいいよ」
ミナも答える。
「...スケジュールを調整中...30分後に設定いたしました。」
「ありがとう〜。」
「それでサナ、今日は勉強のあと何する?」
ミナが聞く。
「うーん...。適当に散歩でもする?」
私はスープを飲みながら答える。
「散歩か〜いいね」
「時間になりました。今日の講義を開始いたします。」
-3時間後
「本日の講義は以上です。お疲れ様でした。」
「あぁー疲れたぁー!二次関数難しいって〜」
「お疲れ様〜。それじゃあ散歩行こっか!」
「よし来た!」
「切り替え早っ!?」
-外。
隣で歩いているミナを見ながら、ふと考える。ミナ。出会った時から、逆に違和感を感じるほど、彼女は優しすぎるし穏やかすぎるのだ。朝食も昼食も夕食も毎日作ってくれる、掃除も洗濯も全部やってくれる...。そして、一緒に暮らし始めて1年になるのに、まだ一度もわがままを言われたことがない...。
私は、最近ずっと思っていた。このままでいいのだろうか。ミナに、無理をさせていないか...。
「ミナ、今日はどこ行きたい?」
「サナが行きたいところでいいよ。」
...まただ。私はそんなミナに、言った。
「ミナさ...。たまには、自分のしたいこと、言ってほしいよ...。」
「...サナ...?」
「いつもそればっかりだと、逆に困っちゃうんだよね...。」
言ってしまった。少し気まずい間が空く。そして、ミナは口を開いた。
「そっか...ごめんね?じゃあさ、あそこの道行ってみたいかも!」
ミナは少し遠慮した様子で、森の中を指さした。私は嬉しくなった。ミナが、初めて自分のしたいことを言ってくれた。
「...うん!行こう!」




