10月17日 22時37分 伊坂 葉月
10月17日 現在時刻 22時37分
もう10分以上探索しただろうか。
私は沖田君と一緒に行動し視界に入り込んだドアを次々と探索している。
だが、そのドアの9割近くは鍵が掛かっていて入ることが出来ない。
オートロックのドアもあるし中には指紋認証しなければ入れない頑丈な扉も存在した。
運良く鍵の掛かっていないドアもあったけど部屋には何もなかった。
覚えているのはベットと古い型式のテレビだけ置いてあり部屋の大きさの割にはちょっと寂しい感じだっことやこの部屋の番号が204というどうでもいい情報だけだった。
沖田君と隅々まで探索したがこの近辺での成果は上げられなかった。
一度沖田君と出会った場所まで戻り少し休憩をした。
適度な休憩は体に必要だと沖田君から言い出した。
たぶん沖田君は休みたかった訳ではなく私の事を気遣ってくれたことはすぐにわかった。本当に昔と変わっていなかった。
「休憩後この階段上がって調査だな」
沖田君は上を見て話した。
「えっ、沖田君、私その階段降りてきたからわかるけど本当に殺風景で何も無いよ」
「んっ、でもその周辺の場所とか調べてないだろ・・・・・・もしかしたらドアノブとか開くかもしれないじゃん」
「・・・・・・そう・・・・・・だけど」
何故か私はあの場所にもう一度行くことを拒んだ。
「ここにじっとして居ても何も始まらないだろ」
「・・・・・・うん・・・・・・でも」
途端に私の体が全身震えだし発汗が止まらない。
沖田君は心配そうに私を見るが私は口を動かす事もままならない。
その様子を見た沖田君は
「葉月上を調べたらすぐ戻って来るからそこで待ってな」
と、言葉を残し階段を上がっていった。
「一人にしないで」
と叫びたかったが全身の痙攣でしゃべることが出来ない
今は沖田君が一秒でも早く戻ってきてと強く願うばかりだった。
10月17日 現在時刻 22時54分




