10月18日 07時05分 伊坂 葉月
10月18日 現在時刻 07時05分
「・・・・・・あれ、私」
気がつくとまた見知らぬ個室。
そんなことより頭が割れるように痛い。
「ようやく目覚めましたか・・・・・・葉月さんですか?」
その声を聞き身構える私。
「そんなに怖がらなくてもいいですよ、別にあなたに危害を加える気は無いですから・・・・・・その証拠に個室に鍵もかけていませんしすぐにでも部屋を出ることは可能です」
その男性の言うとおり扉の前まで近づいても彼は動こうとしない。
でも逆に親切すぎる対応が私には不気味に感じた。
「いったいここはどこなの?」
問いかける私。
「その質問に答えて上げてもいいですが、その前にこの細い鍵について教えて頂いても宜しいですか」
ハッとしすぐに所持品を確認するが鍵が無い。
「この鍵大事にお持ちでしたが、どこで利用するんです」
「し、知らないわ・・・・・・この館に連れて来られた時から何故かあったの」
しばらくの間沈黙が続き・・・・・・男が話す。
「わかりました・・・・・・あなたの言葉を信じましょう」
「あ、ありがとうございます」
「葉月さん、とても具合が悪そうだ・・・・・・早く卯月さんに入れ替わってもらわないと」
その男が立ち上がり指を鳴らす。
するとスラッとした細身の男性が扉から入ってきた。
「神槻さん、いいんですか?」
「構わないよ、水無月さんを倒したときと同じ要領でやってもらえたらね」
「了解」
逃げることしかできない私だが逃げる場所も無く只呆然と立ち尽くすだけだ。
男が私の髪を引っ張り拳を握る。
「悪く思うなよ」
その時だった。
部屋中一瞬にして煙に包まれた。
そして誰かが私を抱え部屋から出た。
あいつらの仲間?と一瞬考えたが・・・・・・
「何事ですか?早くこの煙を何とかしなさい、葉月さんはいるんでしょうね八神さん」
「今確認中です」
この会話のやり取りを聞き、あの人達にとっても予想外の事が起こったんだろうと思った。
じゃあこの人は・・・・・・暫く走り煙が晴れる。
「ふーまったく探し出すのが大変だったぜ・・・・・・葉月」
「・・・・・・お、沖田君」
沖田君との再会を果たし、私は感動のあまり涙が止まらない。
「もう、どこ行ってたのよ」
「ちょっとな・・・・・・」
少し言葉を濁した後、沖田君が衝撃の言葉を口にする。
「葉月ここから脱出できるぞ」
10月18日 現在時刻 07時20分




