10月18日 01時14分 神谷 稔
10月18日 現在時刻 01時14分
短い銃声の音が響き、俺は目を瞑った。
だがどうしたことだろう。
死を体験することは始めてだからうまく言えないが、俺の身体に変化が無い。
もしやと思い目を開き身体を起こす。
すると先程放たれた弾丸は俺のすぐ側の地面にめり込んでおり神乃伊が外したとすぐに気づく。
そして正面を向くと神乃伊が先程と変わらない立ち位置で後ろを向いている。
神乃伊の右肩から出血している。
・・・・・・一体誰が、広軌か?
その答えは神乃伊が教えてくれた。
「何故、あなたは駆除したはず・・・・・・#09 桐嶋 悠斗」
「グガカッガガ」
確かにこの声は桐嶋だが、銃弾を額に受け死んだはず・・・・・・間一髪避けたのか?あるいは致命傷は避けれたのか?
神乃伊も完全に誤算だったらしくさっきの右肩の傷は間違いなく桐嶋がやったのだろう。
この誤算は嬉しい。
早くこの状況を打開しないと・・・・・・
横をチラッと向くと広軌が近くにいたが合流して神乃伊に感づかれ銃を乱射されたら間違いなくアウト・・・・・・なのでジェスチャーで確認する。
普通の一般人であればこんな緊急時での対応策しかもジェスチャーではまず無理だが、この二人は何回かこうゆう状況でしたことがあり、二人の意思疎通は驚くほど早く完了した。
完了した直後神乃伊が桐嶋に向け何発か発砲。
桐嶋は前傾姿勢になり頭部を両腕でしっかりガードし突っ込む。
その両腕にはナイフが装備されている。
だが神乃伊も桐嶋が近づいた分距離をとり発砲を繰り返す。
桐嶋も頭部だけはなんとか守っているが他の身体の部位は悲惨なことになっている。
体内に入っていなければならない器官などの大半が外に出て地面に落ちる、全身から血液が噴水のように流れ出て止まらない。
それでも桐嶋はこの戦法を変えない。
「・・・・・・グガガッ」
「しぶといね・・・・・・だけど、もう終わりにするよ害虫」
二丁拳銃を地面に捨てすぐ横にある砂壁を蹴ると壁が横に回転し新しい黒い銃器が出てきた。
それを手に取り弾を詰め込む。
堂々と神乃伊はリロードし始めるが桐嶋はその場から一歩も動けない。
糸の切れた操り人形のように固まり前傾姿勢のまま頭部だけを守っている。
俺の霞んでる視界には新しい銃器に弾を詰め込むとこまでしか確認できず、リロードが完了し桐嶋のところに向かうとき銃器の正体が分かった。
「・・・・・・ショットガンだと」
あまり銃器の知識の無い俺でもその恐ろしさはわかる。
そのショットガンを当たり前のように桐嶋に向ける。
「腕ごと頭部も吹き飛ばしてあげるよ・・・・・・じゃあね」
ズドンと今まで聞いた事の無い音がフロアに響いた。
その刹那、桐嶋は最後の力を振り絞って飛び神乃伊に抱きつく。
桐嶋の胸から下は飛び散り、それでも神乃伊の両肩にしがみつく。
「こいつ、放せ・・・・・・気色悪いんだよ害虫がアアアアアアアアアアアアア」
「グケケ・・・・・・カ・・・・・・カミ・・・・・・ヤ」
「こいつ何を言って」
「・・・・・・任せたゾ・・・・・・グゲゲ」
神乃伊は背後を向く。
そこには血みどろの神谷 稔が立っていた。
「最初の桐嶋との戦闘で銃弾全て防いでいたみたいだが、零距離ならどうだ」
「この・・・・・・害虫がアアアアアアアアアアアアアアア」
「命乞いなら桐嶋にでもしな、返答は分かりきってるがな」
俺は銃弾を撃ち込んだ。
10月18日 現在時刻 01時31分




