10月17日 23時55分 神楽坂 広軌
10月17日 現在時刻 23時55分
またこのフロアに戻ってきたことを後悔しつつ、稔の言葉通りに動いた。
ひどく動揺する局面だが俺と稔の信頼関係はかなり強い。
まぁこういう事態に慣れていると言えばそれまでだが・・・・・・
俺の真正面には学生服を着ている女性がそこに立っていた。
先程聞いた声をこの彼女が発していたとしたら少しだけ疑問が残る。
何故なら先程の声質が限りなくハスキーボイスに近くとても若い女学生が出すような声ではなかったからだ。
だがそんなどうでもいい疑問は一瞬にして解消される・・・・・・鉛玉のプレゼント付きで。
彼女は素早く服から拳銃を両手で取り出し、銃口を俺に向けると何のためらいも無しに一斉に乱射した。
「害虫は駆除しないとね」
女学生が出すような声じゃなく怨霊のような声に恐怖を感じた。
だが銃弾は一発も掠ることさえしない。
しばらくすると彼女の二丁拳銃から銃声の音がしなくなり彼女はすぐに拳銃を仕舞った。
チャンスだと思い稔を呼ぶ行動に出ようと思ったとき・・・・・・
「君はどんな能力者なんだい?」
と、不意に話しかけられ稔とのコンタクトがとれなかった。
まぁ機会はいくらでもある、それより怪しまれないよう奴との話を少しでも合わせておく必要があると思い
「さぁ、それよりお嬢ちゃんの声、すげー魅力的だね、あと俺帰りたいんだけど出口とか知ってる?」
と、適当に話の焦点をずらした。
誰が自分の能力の説明などする奴がいるか・・・・・・
すると彼女は深く目を瞑り考え事をしてる。
すぐに合図を送り後方から稔が間合いを詰める。
全てが順調に行っていたと思ったが、彼女が目を開いた瞬間途端に冗舌に喋りだす。
「#08 神楽坂 広軌、年齢22歳、神無村出身、有する能力・・・・・・第六感、五感以外のもう一つの優れた感覚があり、自分に脅威を感じると防衛反応で直感が働き安全な場所に導く、危険察知に長けた能力」
「な・・・・・・」
「そして、もう一人後方から#07 神谷 稔がいるね」
そう一言いい後方に振り返り稔に銃を突きつける。
彼女までの距離、後10mもないとこまで詰め寄ったが手を上に挙げた。
俺達の計画は完全に失敗した。
10月18日 現在時刻 00時08分




