罠
俺はそっと、檻の中にいる会長に話しかける。
「会長、俺です。状況が理解できません。なぜ会長がここに。」
エルダがゆっくり口を開く。
「やはりお前だったのか。。。薩摩芋助」
俺はそっと話しかける。
「なぜ、、、俺だって分かったんです?」
エルダはゆっくりと口を開く。
「ドロップキックは俺がお前に最初に教えた技だ。忘れもしない。」
会話は続く。
「会長は、いつからこの世界に?」
「分からん。ざっと20年ぐらい前だろう。」
「20年っっ?!!」
「あぁ、そうだ。その反応を見る限り、お前はまだ来たばかりだな。いつ来た?」
「えぇ、さっき来たばかりです。」
「そうか。。。。来たばかりで色々混乱しているだろう」
「えぇ、ですが、だいぶ状況が理解できてきました」
「本当か?」
「本当です。。。マジックの国は敗戦、戦争は終わりですよね?」
「・・・」
「会長?」
エルダは突然黙ってしまった。
エルダは地面をじっと見つめている。
そして口を開いた。
「戦争はまだ終わらない。この戦争には”裏”がある」
「裏・・・?」
エルダは真剣な眼差しでこちらを見つめた。
「あぁ、そうだ。この戦争は終わらない。この戦争の目的は・・・」
シュイーーーーーーンッ!!!
その瞬間、猛スピードで飛んできた氷の槍が、エルダの頭部を貫いた!
「会長ッ!!!」
倒れたエルダに呼びかける。次の瞬間・・・
シュイーーーーーーンッ!!!
鋭く尖った氷の槍が、俺の腹部を貫いた