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二択
正直、走馬灯とか異世界とか俺にはよく分からない。
だが、"はつえさん"から貰った説明書より、俺には二択の選択肢があることが分かった。
「試練をクリアして現世に戻って死ぬ」もしくは「試練クリアは諦めて不死身として生きる」
現世に戻ってもどうせ死ぬだけだし、不死身として生きるのも悪くないかもしれない。
不死身なら病に侵されることも、怪我をする心配もない。
ここなら、何事にも邪魔されず、ただひたすらにプロレスが・・・できるかもしれない。
「大将っ!!! 上っ!!!!」
「!?!?!?」
ドォオーーーーーーーーーン!!!!!
突如、巨大な隕石が俺たちを襲った。
ボタボタボタボタ!!
肩からは大量の血が流れ、地面には俺の右腕が落ちていた。
「おいっ!!大丈夫か!!」
爆風が残る中、必死に呼びかけるが何の返答もない
煙が徐々に薄れてきたとき、俺は本物の地獄を目の当たりにした。
怪物たちの死体の山の頂点に、黒装束に身を包んだ覆面男が両手を広げて立っていた。
「よぉ、薩摩さん・・・」