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overlap   作者: 山咲
Encounter
5/7

真珠の瞳をした女の子。5

『おっはよーー! ジュン!!』


『う、ううぅ……。 お、おはよう御座います。』


『早く起きないと遅刻するよ?』


『あ、はい……。』


起きたてのボーーっとした脳内。


だが、純は一瞬にして目が覚めた。



『お、お前っ!!』


目の前前にパールの顔があった。



『なーーに驚いてるのよ? さ、早く起きなさいっ!』



『あ、ああ……。

って、お前、俺のベッドで寝てたのかーー!?』



『そーーよ?

それが何か??』



『お前の布団はあっちに引いただろ!!』



『だって、一人は嫌だ……。』



『(あっ……。)』



純はパールの過去の話しを思い出した。



『(こいつは、俺以上に孤独だったんだよな……。)』



そして、ガバっと布団から起きた。



『さ、パール、朝メシ食おうぜ?』




キッチンから、ぎこちない包丁の音や、フライパンの音が聞こえる。



『ったく、いつも親任せだったからなぁ。

あいつ、そもそも日本食食えるのか??』



『ねーー? ジュン、まだーー??』



『ちょっと待ってなさいっ!』




そして、食卓に何とか朝ご飯が並んだ。



『あ!! 納豆っ!!』



『ん? お前、納豆食えるのか??

日本人以外は、こんなの食わねーぞ?』



『私、納豆大好きーー!

それに、おみおつけも!』



『変わった外国人だなぁ。

なら、納豆やっから、俺は卵焼き食うよ。』



『私、小ちゃい頃に日本に来たから、日本食が大好き!

特に、納豆!! ネギは多めで真っ白なヤツを入れると、納豆が白くなって甘くなるの。』



『はは、日本人より日本人っぽいな。』



パールは、幸せな笑顔で朝食を食べていた。



純はそのパールの顔を見て、今までどれだけ孤独だったのかをしみじみと感じた。






©︎2023 山咲

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