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overlap   作者: 山咲
Encounter
2/7

真珠の眼をした女の子。2

コンビニの入り口から左側に車を停車させた。



早くコーヒーを買って夜空を眺めながら、少しドライブしたい。



そう思って、少し焦りながら車を降りた。



『いっけね、キーを刺したままだった。』



右手でキーを抜く為に、ついコンビニの左側の奥の駐車場に眼をやった。



『こんな時間に、何をしてるんだ?』



左側の奥の駐車場の車止めに、女の子が座って俯いていた。



『最近の若い子は……。』



呆れながら、コンビニへと入って行った。



『130円になりまーーす!』



いつものアルバイトの子が元気良く、対応してくれる。



『あ、はい。

あのさぁ……。

外の女の子、一人じゃ危ないだろ。

警察にでも言って、帰らせれば?』




『ああ、あの子ですか……。

それが、何度警察が来ても、戻って来ちゃうんですよぉ。』



『そうなんだ。

非行少女か……。

オタクらも大変だねぇ。』



そう言って、コンビニを出た。



そして、車に乗る前に、何となくタバコに火を付けた。




缶コーヒーの蓋を開け、深呼吸する様に、タバコの煙を堪能する。




そして、チラリと奥の駐車場に座る女の子を横目で見た。




『ったく、何が楽しいのか……。

まあ、俺もあの頃はそうだったんだろうけどな。』




何となく自分と重ねて、女の子を見つめていた。




『ん……??』



何かに気付いて、女の子を凝視する。



『泣いている??』










2023 ©︎山咲

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