006 少年と竜
男の子の名前と、男の子の立場がちょっと判明します。
茶髪の騎士に連れられて、昨日の男の子が再び牢へやってきた。
昨日の金髪男は相当怖がっていたから、私を見るのも嫌になったのか、連れが変わったようだ。
「お気をつけて」
茶髪の騎士は、金髪男とは打って変わって少年を気遣っているらしく、心配そうに声掛けをしていた。
騎士の声の後、あの銀髪の男の子が牢に入ってきた。
相変わらず可愛い。是非とも、フレンドリーに会話したい。
そう思って念話を発動したら驚いた。
((あ、あの紅き竜様、こここっこんにちは!))
怖がりながらも、男の子の方から声掛けしてきてくれたんだもの。
((こんにちは、少年。今日は話しかけてくれて、ありがとう。私はそもそも人間を食べないから、怖がらないでくれると嬉しいわ。それから、私は”ルビリア”というの。
ぜひ、名前で呼んでほしいわ))
((はっはい!ルビリア様。 僕はルチアーノ・シェル・リーゼリアです!!))
更に驚いた。この子、王族なんだわ。
名前に”リーゼリア”って国名が入ってる。
昨日の金髪男の扱い的に、もっと下級の貴族だと思ってたんだもの。
((”ルノ”って呼んでも良いかしら? それと私の事は”様”付けしなくて良いわよ))
((どうぞ、お好きにお呼びください!ルビリア様!!))
((丁寧語とか敬語も使わなくて良いから!))
この日から私達は、念話で話す仲になっていった。
会話をしていくうちにルノは、よく笑うようになっていった。
結局、”様”付け呼びは直して貰えなかったけど、フレンドリーに話してくれるようにはなっていった。
そして私には気になっている事があった。
ルノは時々傷を負ってここに来るという事。
ルノは何ともないと言っていたけど、こんな子供を殴る人がいる事が腹立たしかった。
私は、こっそり遠視を使ってルノの日常を調べてみる事にした。
貴族の名前は○○・○○的な感じで名前と姓がある
王族の名前は○○・○○・○○的な感じでファーストネーム・ミドルネーム・ラストネームの3つに分かれている庶民は名前だけ。
ルビリアは庶民なので名前だけです。
設定が詳細には定まりきってないので書きつつ考えつつの見切り発車継続中!