表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
厄災の紅竜  作者: 海月 木野子
3/16

003 牢獄生活

竜の牢獄生活

ははは……さすがに1000年も魔法術が掛ったまま、閉じ込められるとは思ってなかった。

というか、現在の王族の伝承って何なのよ!

何日も暴れたりしてないから!

せいぜい数時間だし?

魔法使い100人とか本当に、あの場に居たかしら?

伝承って怖いわー。

だんだん真実が脚色されてるんだもの。


それに、贄って何だよ!

私は元々、人間だ!

魔女も人だからな!人間なんか食うわけないからなコラッ

そもそも、時縛り(アバインド)の影響で飲み食い不要になってるから!!


にしても、贄ねえ。

何となく予想はつくけど、良い気はしないわね。


時縛り(アバインド)の魔法術には多くの魔力と少しの血が必要な為、禁術扱いになっている。

昔、若さを求めた魔女が、近隣の魔力の高い人間をさらっては殺しを繰り返し術を施行していた事があったんだとか。

膨大な魔力を血で補って1人で術を施行していた事が判明し禁術指定扱いとなったのだ。


だから、贄については竜が求めているという名目で、この時縛り(アバインド)を維持するために人間を使っているのだろう。

胸糞の悪い話だよ、まったく。


この牢獄は、永い年月をかけて増築され、今では地下に位置しているらしい。

天井は地上まで吹き抜けになっており、高い位置に空の見える鉄格子の窓がある。


ここでの生活は、とても退屈で、私は何百年か前から生じ始めた首輪(ほころ)びから、わずかに使えるようになった魔力を使って遠視(ファシー)の魔法で外の情報を得ていた。

遠視(ファシー)は人の目を借りて景色を見ることが出来る、少ない魔力でも使える魔法だ。


時々、首輪の魔術を上書きしに来る魔法使いや、王族の目を借りて外の情報を得るのが私の楽しみ。

人化(ヒューマ)出来るほどの魔力は使えないし、通常は魔力切れでも人に戻るのだが時縛り(アバインド)の影響で時が固定されているせいで魔力切れにもならず、竜のまま現在に至っている。


贄については、ここに来る魔法使いと違う術者が行っているらしく、未だ現場を見たことは無い。


時折、ここに来る人に念話(マイト)で話しかけた事はあったけど、いつの事からか怖がられた挙句に魔法を上書きされる頻度が上がるだけになった。


念話(マイト)がスキルで魔力を使わず使えるというのが、途中から伝わらなくなったものと思われた。

別途、魔法としてある伝心(ハーコム)の方が後世に残って、念話(マイト)(すた)れたのだろう。


時縛り(アバインド)は現在では古代魔術になっていて、使える人が少ないらしい。

魔法が弱まるのを恐れて、現在では毎日誰かが魔法をかけに来るようになっていた。

ただ、魔法を掛け直すにも私に食われそうだとかで怖がってしまって、志願者はおらず王の勅命で無理矢理やらされているようだった。

っと、噂をしてれば、お客さんが来たようだわ。

本当は、もう少し長めに記載予定でしたが猫の妨害にあい(家に猫がいます)、途中で投稿することにしました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ