またどこかで逢おうね。
ざぶざぶ。ざぶーん……。
ここは沖縄のビーチなんだって。スールズが言ってた。
それにしても、心地よい波の音。太平洋とは違って、穏やかな時間が流れている。あたりは真っ暗だ。人っ子一人いない。ぼくたちだけのビーチ。
へへへ。なんだか得した気分だね♪
「ぎゃふん(そろそろ帰らないとな)」
え~。
もう少しこの光景を見ていたいよう。
君もそう思うでしょう?
「ぼくちゃん! 足だけ、海に入ろう!」
ヴィヴァーチェがぼくたちを呼んでいる。
どうする?
え。入りたい。
いいよ!
じゃあ、いざ!
――ちゃぷん。
「ひゃー冷たい」
レントは遠くでマンゴーをもいでもぐもぐ食べている。
そんな光景を眺めていたら、急にスールズが大きなくしゃみをした。
その瞬間、全てが真っ暗になった。
ブラックホールに呑み込まれたかのように。
「――起きなさい――」
あーあ。
君のお母さんが君を呼んでいるよ。
そろそろ目を醒まさなきゃね。
どうだった? 夢の中の旅行は?
ずっとずっと行きたがってたもんね。
いろんな本を読んだりしてたから、君はぼくたちに会えた。
きっとまたどこかで逢えるよ。
それまで、元気にすくすく育ってね。
大人になっても、ぼくたちのことを忘れないで。
ずっと、見守っているから。
スールズとぼくたちが。
おねしょをしたことも、憶えているからね! ふふふ。
おしまい。
またどこかで!




