「はじめまして」が肝心だよね。
はじめまして、ぼくです。
今日はこの世界のことを説明するよ。
ここは地球とは違った、もう一つのまぁるいお星さま。
太陽系から外れた、天鉱飴とドラゴとエルフィナの住まう惑星だ。
天鉱飴っていうのはね、地球で言うところの雨。甘くておいしいんだよ。文字通り鉱石の形をしてる。様々なものがあって面白いよ。
ドラゴは、恐竜とドラゴンのいい所を併せ持った、大きくて優しい種族。
そして、ぼくはエルフィナという、長く発達した耳の先端が茶色がかった、ヒトに近い種族だ。
え?
どうして地球のことがわかっちゃうのって?
――それはね。
フードを被ったぼくたちのようなエルフィナたちが、ドラゴたちの背中に乗って、たまに地球へ遊びに行っているからだよ。
「ね、スールズ」
「ぎゃふん(そうだ)」
ぼくの相棒はドラゴ族のスールズ。
さぁ、今日はどこへ行こうか。
高台に上って、広いスールズの背中の毛を掴むぼく。
スールズの体は毛むくじゃらでほかほかで、もふもふだ。
顔はしわだらけでちょっと怖いけど、良い奴さ。
「せっかく出会ったんだから、何か君に見せたいなぁ……」
そうだ、まずは友達に会いに行こう!
そうしよう!