第二章 第三節 ~ ≪ランブの塔≫ ~
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「へえ……これが≪ランブの塔≫か」
≪サンディ≫の北門から出て三十分程進んだ所に、その塔は立っていた。
緑の平原が広がる小高い丘の上に、まるで置物のようにポツンと純白の塔が聳え立っている。
曲がりくねった獣道が塔の入り口まで伸び、次なる挑戦者を導いていた。
リオナは塔の入り口に立ち、その場で天を仰いでみた。
ゲームのグラフィックより遥かに荘厳で迫力ある建物が、静かにこちらを見下ろしてくる。
塔の天辺は雲に隠れて見ることはできず、どれ程の全長を有しているのか計り知れない。
それでも、頂上にはダンジョン最強のラスボスが降臨し、強き冒険者の到来を今か今かと待ちわびているのだろうと思えた。
「ハハ、こいつぁなかなかのモンだな!」
「≪ランブの塔≫――遥か昔、神話の時代に神々の手によって造られたとされる≪シェーンブルン≫最古のダンジョンです。ダンジョンが造られた目的は、魔王を討伐する英雄への試練の為とも、神々の気紛れと娯楽の為とも言われていますが、真偽は不明。正しく〝神の塔〟の異名に相応しい最難関のダンジョンと言えるでしょう」
同じように塔を見上げながら、ミラが呟く。
その顔には、僅かに緊張の色が見て取れた。
ゴクリと唾を飲み込んだ彼女は、隣に控える二人のパーティーメンバーに問いかけた。
「お二人共、覚悟はよろしいですか?」
「当然だ。この瞬間をどれだけ待ちわびたと思ってやがる? 早く中に入ろうぜ!」
「アタイも大丈夫。どこまでだってお姉さん達に付いて行くよ!」
「ふふ、よろしいです! では、早速参りましょうか!」
ミラを先頭に、一同はダンジョンの入り口をくぐる。
一歩踏み出せば、そこは穏やかな獣人族の世界ではなく、凶悪なモンスター達が棲まう危険の巣窟だった。
反射率高そうなギンギラダンジョン




