日常
「ふぁ〜だるい。」
俺は学校が嫌いだ。
別に行きたくないわけではない。
もっと詳しく言えばただ学校に行くためだけにに朝早く起き、飯を食べ、歯を磨き、服を着替えて、学校の準備をする。この時間が嫌いだ。
恐らく俺は社会人になっても同じことを言うだろうな。まったく、、、
「俺は俺が大嫌いだ。」
顔を洗い口を濯いだあといつもご飯を食べてるテーブルに行く。
「おはよう。海斗。あんたいつもこんなギリギリで学校に間に合ってるの?もうすぐ18歳になるんだからもうちょっとしっかりしなさい。」
「分かってるって。別に母さんに迷惑はかけてないだろ?俺はまだ高校生なんだから少しくらい自由にさせてよ。そんなんだからぶくぶく太るんだよ?」
「なんですって!?服は関係ないでしょ!?それにお母さんはあんたの為を思って言ってるの!高校生だからとかは関係ないの!今のうちにしっかりしとけば大人になった時に困らないのよ!」
「まぁまぁ母さん。海斗も海斗なりにやってるんだからあまり言わなくてもいいんじゃないかな?ほら海斗、この前お父さんの車の洗浄を手伝ってくれたんだ!すごいだろ?おかげで車はピカピカだしすぐ終わったんだよ!だから母さんも海斗をあまり責めないであげて!」
「お父さん。でも、、、」
「そうだよ母さん、しわ増えるよ。体重増えるよ。もう歳なんだし、もう少し落ち着いた、、ら、、?、」
「こら!海斗!って母、、さん?」
「か!!!!!い!!!!!と!!!!!」
めっちゃキレられた。怖い。
「もう朝か何?うるさいなぁ。」
とそこで妹の優香が部屋から降りてきた。
「またお兄ちゃん、お母さん怒らせたの?」
「いや俺は悪くないはずなんだがな。」
「まったくお兄ちゃんは馬鹿なんだからもう少し自分の行動や言動に責任をもちなさいよ。そんなんだから弱虫鼻くそ虫って呼ばれるのよ?」
「誰だ俺のことを弱虫鼻くそ虫って呼んでるやつは。俺も初めて聞いたのだが。」
「今私がつけた。」
「センスの塊だな。妹よ」
「もっと褒めてくれてもいいんだよ?」
これが俺の日常。
母さんとたわいもない喧嘩をして、お父さんがそれを止める。それ見て妹が呆れてる。それだけだ。
ここに兄貴がいればまた変わるのだろうか?
いや気にしていたってしょうがない。兄貴は死んだんだ。俺は母さんの焼いたパンと牛乳で腹を満たし、学校に向かった。
それがなぜこんな目に。
妹天野 優香
天野家の末っ子であり長女。
海斗より2個、歳が離れている。
昔から要領が良くて頭が良く、運動もでき、美人といういわば完璧超人。しかし家と外でのギャップが激しいのが問題点。何が学校で一番だ。世界一だよ。
母天野 薫
天野家の元気印!我らが肝っ玉母ちゃん。
生意気な2人の子供の面倒見るしっかりものだが歳のせいかちょいちょいボケを炸裂する。本人は天然だと言い張るが明らかにボケている。
家事全般が得意だがやっぱりミスが多い。しっかりしろ。
父天野 隆
天野の大黒柱!だがなよなよした性格をしているため父親らしいことはできない。しかし2人の子供のためならなんでもする超絶親バカ。ちなみに天野 薫とは幼馴染であるが告白したのは薫の方からであり断ることが出来ずそのまま付き合うことになりそのまま結婚をした。しかし薫のことも心の底から愛しているが薫には頭が上がらない。がんばれ父ちゃん。
兄天野 優馬
10年前に海斗を助けるために車に轢かれ死亡。
9歳という若さでこの世を去る。
海斗が憧れていたヒーローであり、大事な人でもある。