はじまり
暖かい目でご覧ください
社会人になって2年目である京本耕作は、父から突然聞かされた事実に困惑していた。
「はぁ?婚約者だぁ?」
正直言って訳がわからない。警視庁所属の警部いわゆるキャリアである京本は父、祖父ともにキャリアでそこそこいい役職についていたとしても、どちらも恋愛結婚だったはずだ。なのになぜ婚約者なのかと彼が疑問に思うのも当然である。
「まあでも、お前に恋人はいないんだし、会ってみないか?」
そんなこと言われても理解が追い付かなければ返答もできないのである。幸運なのか不運なのか沈黙は肯定とみなされた。
「そうかそうか、会ってくれるのかぁ!相手はお前の4つ下の20才!あぁ、ここにおいておくからな彼女の写真とかイロイロ」
といって、はた迷惑な野郎は帰っていった。
きっと我にかえった京本はこう言うだろう。
「ぁんの、クソ親父ぃぃ!」
と。
ピロロン!と無機質な音が部屋に響いた。
父からのメールであると理解した彼はメールをみた。その内容は彼をもう一度叫ばせた。
「ぁんの、クソじじいぃぃぃ!」
メールにはこう書かれていた。
明後日の19時に駅前のホテル1階のレストランに来いと
ありがとうございました!