そうだった
そういえば、ユストはめっちゃイケメンです。「笑顔+感謝」だけでイクが陥落させられるほど。
けど、それは日本人の感性を持つイクや対人間に対してのみ有効です。人間とは違った感性を持つ妖精たちとはあんまり関係なかったりするのです。あなたの脳内イメージの時に、「たとえ嫌われても『ブサイク、ブス』とは言われない程度のものと考えてください。
「今頃は学校では新学年での最初の一時間目が始まっているころか……」
エミーレは、ユストを応接室に送ったあと、校長室でヘレネと合流した。
エミーレが入る時にはヘレネは既にいて、「本当に私の秘書になるか?」「いえ、遠慮しておきます。もう、似たようなものですが……」という会話があったことは略しておく(略せてない)
「そうですね。ちなみにAクラスはデリージャにみてもらってます。」
「剣技の授業がないと、あいつは暇だからな」
「どの先生も忙しいですからね。適当にやってなければいいのですが……」
「あいつはああ見えて、伝えるべきであるところは、しっかり伝えてくれるやつさ。」
「そういえば、『な〜に、冒険者の時に討伐の報告などでちょいと培った技術だ、ははは』とか言ってましたね。」
その頃Aクラスでは、「ハックション!……おう、だれか俺の噂でもしてんのか?光栄なこったな、ガハハ」とかいう声が響いてた。
「声がうるさいのが玉に瑕だな。それより、ユストについてだが……」
「はい。朝から確認していたところ、大きな魔法行使と思われる大きめの反応が2、その他小さな魔力反応が多数です。」
「なぜそうなっているか全くわからん。攻撃魔法ではないのだろう?」
「はい、彼の部屋や、周りを見ましたが、なにかが破壊された後などはありませんでした。」
「ほう。いったい魔法を何に使ったのであろうな。」
腕を組み唸るエミーレ。
「わかんないですね。後、ここからは重要というか重大なのですが……」
「なんだね?」
「王の一番下の娘、第四王女が行方不明になったらしいです」
「なに!?」
「今朝、王都の四つの広場で発表されていたと連絡を受けました。捜索依頼らしいです。」
「で、ではユストという兄の方は?」
「それについては、まだなにも発表されていません。」
「もしかしたら、許可を取ったとかが考えられるか……」
「すいません。私が考えた仮説があるのですが……」
「よい、言ってみろ」
「妹がお忍びで学校に来ている兄の元に押しかける。勝手に家でした妹にが困惑、妹は学校に行きたいと懇願する。兄は学校に1日だけ許可して王城へ連絡しに行った(今ここ)
……と、考えれば辻褄は合うかと」
「ほう。確かにな。そういえば、その発表にはなにか王女の特徴が書いてあったか?」
「服は変わっている可能性ありとのことで特に書かれてはいなかったようです。似顔絵と髪の色が書いてあり、ちなみに髪は茶髪のロングだったと。」
「む?イノは白髪のショートだったぞ?一瞬、一昨日に探されていた勇者かと勘違いしたほどだからな、よく覚えている。」
「おかしいですね。白に髪を染める染料なんてないはず……」
「あ、イノについての疑問といえばだが、先程、……」
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「……ていうことがあってな
「たしかに、入学式の挨拶を受け入れたのは不思議ですね。ていうかなにやってんですかエミーレ校長、主席が休みだったら次席が挨拶という取り決めでしょう」
「すまんすまん。……しかし、これなら辻褄はあうな」
「え?どういうことですか?」
「なに、簡単さ。イノはなんらかの手段で髪の色を変えた。おそらく髪型も変えたのだろう。そして、バレない自信があり、そう考えたうえで挨拶を了承した。こんなところだろう。」
「なるほど。しかしどうやって髪の色を抜いたのでしょう?」
「知らんさ。とにかく一時間目が終わる。二時間目は……入学式か。」
「では、応接室に呼びに言ってきますね」
「あ、(入学式まで後数時間あるとか言っちゃった)」
「どうしました?」
「い、いや。なんでもない」
本来は、結果が出た時点で寮に連絡が行き、挨拶文などは前日から考えてもらうものである。
連絡がユストに届いてないのは、彼が寮におらず、教師棟にいた所為だが
「校長、どうしました?」
「い、いやなんでもない。」
エミーレは、入学式会場の体育館に向かいながら、(イノ、お願いだから頑張ってくれ)と、心の中で自分勝手なエールを送った。
ご都合主義すぎるかな?勘違いが進んでいく。
王都でなにがあっているのでしょうか?
この世界の人(人間)は
魔法=攻撃手段=武器=王族が使う
ていうイメージがあります。
変身魔法や通信魔法とかは知られてないです。
王族の人は戦争時以外なかなか顔を出さず、あまり知られてません。
……というどうでもいい(?)裏設定
また妖精出せなかった……




