エミーレの接触
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ユストが悩んでいると、後ろから声をかけられた。
「君がユスト君かね?」
「は、はい。僕がユストですが……」
「君のことは、ヘレネからよく聴いているよ。なんでも良い成績を取ったようだね。」
「は、はい。ありがとうございます。」
自分の力ではなく、妖精たちの(カンニングの)おかげであるため、気まずくなるユスト。
(ヘレネ、って誰だっけ?……ああ、そういえば午前の試験監督だったな。)
だが、それよりも目の前にいる、ニコニコしながら話しかけてくる老婆が気になった。
(なんで僕の名前と、テストの成績を知っているんだろ?)
「それで、えっと、あなたは?」
「ああ、すまん。学校の中だからついつい自己紹介を忘れてしまったよ。」
「?」
「そういえば、君たちと会うのは入学式の時だったね。」
「はあ、入学式は明日ですが……。この学校の教師さんですか?」
「私はこの王都第二学校の学校長だね。エミーレって言うもんだよ。」
「校長?・・・ええーーーーーーー!!?」
学校で一番偉い人だったことに心底びっくりしたユスト。
「驚かせてすまないね。それより、」
「はっ、はい!(学校長が僕になんの用だろう?)」
「君はここでどうやら頭を抱えているように見えたが、どうしたのかね?」
「え、え〜と、男子寮がどっちかわかんなくて……」
流石に、「男子寮と女子寮、どっちに入るか悩んでました」とはいえないので、一般的な当たり障りのない返事をする。
「ふむ、建物の前の看板に書いているはずだが?まあいい、ちょうどよかった。君には特別に部屋を用意しているんだ。」
「え!?ほんとですか!?」
「ああ、ここではなく、反対側の職員たちの居住するスペースになるが……」
「大丈夫です!ありがとうございます!」
渡に船な提案に歓喜するユスト。なぜ自分に?とか、どうして反対側?などと言う考えは、頭の中から追い出されていた。
「そ、そうか。そこまで言ってくれるとこちらも有難い。で、では、こっちだ。ついてきてくれ」
そうして、学校の方向に歩き始めた二人を見て、妖精は不安を覚えるのであった。
妖精たちが黙っていますが、ユストの
「僕が他の人と話しているときは、余り喋らないか僕抜きで〈通信〉してほしい。」
と言うユストの言葉によるものです。
後からわかるつもりでしたが、不審に思われるかもと思い、追記しました。




