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妖精を引き寄せる体質の主人公は今日ものんびり暮らしたい  作者: 妖精愛好者(TO)
学校!ぜーいんしゅーごー!
21/44

試験中

ブクマ、本当にありがとうございます!

エミーレが裏で色々とやっている中


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


試験会場である教室に入ったユスト。

自分のことで騒がれているとはつゆ知らず、程よい緊張感と、程よいのんびりさと、少しの諦めを持って決められた席に向かう。

40個くらいの机が並べられていた。


『教室の大きさと机は小学校と一緒』

『え、小学校?イクも学校とか行ったことあるの?』

『うん、6歳から通ってた。』

『へえ〜』


意外と偉い貴族だったりするのかな?と、ユストは思った。

この国では、幼少期から高い水準で受けられるのは、王家の人達と最高位の貴族、大商人を親に持つ子供である。

ユストは、貴族といっても、貧乏貴族のため、小さい頃は母親の教育のみで、本格的な勉強というのは、したことがなかった。


……ただ、これはユストの勘違いで、イクは普通の平民なのだが、

しかし、一般の平民は、読み書きすら覚えぬまま一生を終えるこの世界では、とても高い水準と言えるだろう。


『ユスト!学校てすごいの!面白そうなの!』

『ひ、久しぶりに疲れました〜』

『(珍しいな、サリーがあんなに疲れているのは。アンナとレージェに引っ張り回されたな)

おつかれ、ありがとう、サリー。

アンナ、学校にはこれからいつでも来られるようになるから、あまりサリーを困らせないように。』

『は〜い、なの』

『あ、そろそろ始まるみたいですよ。』


レージェがそういったのを聞き、顔を上げると、教室の壁の前にある机の先にひとりの女性がいた。


「おはよう、諸君!新入生である君たちを歓迎する!私は午前の試験監督のヘレネという!

君たちには午前中に魔法陣数学と歴史学のテストを受けてもらう。

なに、そう難しくはない。気楽に受けてくれ。

ただし、盗み見などの試験違反が発覚した時は、厳重な処罰と共に、君たちの家にも泥を塗ることになる。

決してしないように、では、問題を配る。まだ開けないように」


そうして、試験の問題が回ってくる。


『一つとって後ろに回すやつ。懐かしい……』

『イクが通ってた学校でもそう配っていたの?』

『うん。あと、これは紙?にしては少しボロボロ。』

『これは、植物紙っていうらしいよ。木からできる紙は綺麗だけど高いから、第一学校に通うような人しか使えないよ。』


そう言いながら、イクって本当に何処かの国の偉い貴族かもしれない。と、思うユストであった。


「よし、全員回ったか、では、解答時間は二時間、はじめ!」


こうして、ユストたちの二時間の戦いが始まった。


一方、ヘレネは


(あいつ、確かユストといったか。何者なんだ?何度属性判定しても、水と火のどちらもが出る。

それなのに、なにか行動するような様子はない。もしものことがあればと思い、私が急遽(きゅうきょ)監督になったが……)


と、考えているのであった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『あ〜〜〜、暇だあ!』


一時間後、ユストは〈魔法通信〉でつぶやいた。


理由は簡単、テストをすでに解き終えているからである。


前半の歴史学では、妖精たちが大活躍してくれた。


『ユスト!次の問題はみんな〈カルパティス〉って書いているの。』

『ユストさん、その次は二つ目の選択肢が一番選ばれてましたよ。』

『アンナ、サリー、ありがとう。けど、本当にこれっていいのかなあ?』


周りから見えない妖精たちは、カンニング(盗み見)し放題だった。

ユストとしては、少し心苦しいものがあったが、妖精たちが調べてせっかく教えてくれた答えを無視するわけにもいかず、結局答えのほとんどをカンニングしてしまったユストであった。


(まあ、このままいってたら、半分も解けずに終わっただろうから、いいんだけどね……j


しかし、その調子で行けたのも、前半の歴史だけだった。

魔法陣数学では、まだ、周りの人が解き終わっておらず、カンニングができない状況にあった。

よって、ユストも自力で行くことになるのだが……


『う〜ん、わかんないなあ』

『ん、えっと……』

『え。イク、解けるの?』

『うん、これくらい、小学二年生でも解ける。簡単な掛け算の応用』


よくわかんないが、どうやらイクが解けるらしいので、聞いてみると、答えから解き方までを丁寧に、それでいてスラスラと教えてくれた。


『イク、ありがとう!お陰で全部解けたよ』

『う、ううん。これくらい誰だって解ける。』


そう言いながらも、照れているのか、そっぽを向くイク。

誰だって解けるという言葉に密かにダメージを受けたユストだった。


こうして、ユストは暇になってしまったのである。


一方でヘレネは


(ユストはもう終わったのか?いや、諦めたのか。本当になにしにきたのか謎だったな。しかし、あの様子では半分も解けなかったのであろう。)


と、思っていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


余談(?)


終わり間近


『ユスト、最後の問題みんなほとんど解けてないの!』

『そうなの?けど、イクはスラスラと教えてくれたぞ。イク、難しかったか?』

『少しだけ……。けど、小学四年生以下だった。』

『?よくわかんないが、イクのお陰で解けたよ。ありがとう。』


そう言うと、顔を赤らめてしまったイクを見て、首をかしげるユストに


(天然のたらし(・・・)なんでしょうね)

と思うレージェだった。

この世界にタラシという概念があったのか……

と思う作者であった

『パーーーン』


たぶん、サリーはドSだ

と思う作者であっt

『パーーーン』

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