わましなち。たくけね
耳を塞ぎたくなるような音を立てて、あるクラスメイトが自分の右手の指を笑い狂いながら1本ずつ折っていく。
「ねえ凛子?盲点だったわ。もう片方も折りたかったのにこの指じゃ無理…手伝って?」
彼女は痛みで泣き叫び、歪んだ顔で過呼吸になる程笑い狂っていた。
他のクラスメイトは、というと。
「おーい、凛子!見つけたぞ。てんとう虫にクマンバチの死骸、それに蝶々と蟻のセット!お、ムカデちゃん?」
彼曰く、「御馳走」だそうだ。虫の死骸とか苦手過ぎるからそろそろやめて欲しいものだけれど…やれやれ、どうしてこんな事に。
自己紹介が遅れました。私は上野凛子、JK。簡潔に言うとこの国はある国と戦争中で、どうしても人材が足りないらしい。そこで東京中の高校から何名か助っ人を頼む事になった。
でもどうせ高校通いのガキには訓練を重ねてきた自衛隊の方々の足枷になるだけで何もできないわけですよ…話が見えてきた?狂ってるよね。あ、勿論そこの虫食べたり手の骨折ってる奴は狂ってるけどそうじゃなくて、まあ続けます。
「すまないが、これは強制だ。分かりやすく言うと強くなれる薬だが、まだ試作段階で…頭が狂う可能性の方が高い。未来を担う高校生を捨て駒のように扱ってしまって本当に申し訳なく思っている。」
まずそんな薬作ってる事自体おかしいし、謝ってばっかりで呆れるしかない。何、もう少し戦争するの遅かったら一般人を戦闘兵器にでもする気だったの?…っていけない、説明しなきゃいけないのに愚痴っぽくなってしまった。
そういうわけで、「良いじゃない!私がこの国を助けましょう!」とかポジティブに意気込んでた人は薬を飲んだ途端に泣きながら、笑い狂いながら自分の指を折るサイコパスに生まれ変わり、「…怖いな。頭が狂うってどうなるんだろう。」なんて心配してた男子は虫の死骸を集めて食べる精神異常者になりました。
私含めて強くなった人はこの高校には居らず、自衛隊の隊長みたいな人は舌打ちして帰っていった。…ん?私が狂ってない?なんでそう思ったの?逆になんでそう思えるの?
良いかな、自分の指をヒステリー起こしながら折る人と虫食ってる人の隣でこんな文書いてるんだよ?その周りにも頭おかしいのが居るんだよ?平常だったらメンタル壊れてるよね?
まあ私はまだ狂い切ってないから文字打ててるんだと思うけど、そろそろおかしくなってくさうどきりやるさこの、?ある?なをか、頭が、…そういえば先生達はどきにいつたのかは。たすけ、あ、たちとるきめにこゃ