表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/30

第七劇『強星』

天満「本当に大丈夫かな…?」


アイズ「ほっとけばいいだろ?一人でやると言うんだから。」


サイガ「アイズ……ヒヨッ子言われたん…根に持っとんな…。」


サリーオ「見てれば分かるさ。」


ジウ「どうした?ほら、さっさとかかってこい。それともビビっちまったか?」


水使「ギギィ!」


ジウ「どこを攻撃してやがる?オレはここだぜ。」


水使「ギギ?」


天満「速い!」


サイガ「見えたか、アイズ?」


アイズ「ちっ…。」


ゼロ「これは予想以上ですね…。」


ジウ「一匹一匹で来るな。それじゃあ…このオレは生涯捕まらないぜ。」


水使「ギギッ!」


ジウ「こっちだ……背後から攻撃するのは構わないが、その殺気を消さなきゃ、目の前から馬鹿正直にかかって来るのと、差ほど変わらんぞ。」


真雪「凄い……後ろから攻撃されたのに…。」


にゅう「かすりもしないにゅ〜!強い強いにゅ〜!」


ジウ「さてと…早いとこ全員で来な。こちとら、あまり気の長い方じゃないんでな…。お前らもせっかく生まれたんだ……どうせなら、傷の一つもつけて消えたいだろ?」


天満「…かっこいい…。」


アイズ「ただのナルシストで自信過剰なだけじゃないのか?」


サリーオ「お、アイズ!そのナルシストっていうのは、抜群な表現だな!ただ…自信過剰なのかどうかは…分からないぞ。」


アイズ「…。」


ジウ「来い!」


水使「ギギィィィッ!」


ジウ「ふ…。」


アイズ「とてつもない威力だな…。」


ゼロ「もし…まともに受けたら…。」


サイガ「粉々やな…。」


真雪「大丈夫でしょうか?」


天満「確かに…『超霊化』以上の威力じゃないか…?」


サリーオ「ふ…攻撃の中心を見てみな。」


天満「え?…あ……う…受け止めてる!」


アイズ「馬鹿な!あの威力だぞ!」


ゼロ「こ、これは…いよいよもって予想外ですね…。」


ジウ「ふむ…残念だったな。お前らの渾身の一撃、オレの服にすら、汚れをつけることが出来なかったようだ。」


サイガ「何てやっちゃ…。」


にゅう「すすすすごいにゅ〜〜〜!」


ジウ「思い出の一つとして持って行きな。ぬぅんっ!」


水使「ギギ!」


サリーオ「ヤバイね…あのバカ…。アンタ達、巻き込まれたくなければ、もっと離れな。」


天満「あ、はい!」


ジウ「行くぜ……『星凰斬セイオウザン』!」


水使「ギィィィィィ!」


サリーオ「高速の剣撃の塊……それを上空から、敵に向け放つ。威力は…。」


ジウ「ふぅ…。」


サリーオ「見てのとおりだ。」


天満「あ、跡形も無い…。」


サイガ「じ、十匹以上いたんやで!」


ゼロ「…まさに剣撃の極め…ですね。」


サリーオ「まるで本当に星が落ちてきたかのような威力……まともに受ければ…ああなる。」


アイズ「…。」



(『叢雲』は)



?「ん?」


?「どうした…『フェイ』…。」


フェイ「…マジかよ…。」


?「…ん?『ユエ』さん…。」


ユエ「どうした?」


フェイ「ユエ…マジやられちまったよ…。」


ユエ「『流星』に全滅か?」


フェイ「マジ信じらんねえ!俺の『レベル2』をマジあっさりとやっちまいやがった…。」


ユエ「さすがは『流星』だな。」


フェイ「く…くそっ!ユエ、マジ俺を行かせてくれっ!こうなったらマジ直接潰してやるよ!」


ユエ「落ち着けフェイ、大丈夫だ。フェイのお陰で、寸分の狂いも生じていない。感謝している。」


フェイ「え?そ、そうか?だったらマジいいんだけどよ!」


?「ところで…ユエさん…二段階の…準備は…?」


ユエ「滞りなく進んでいる。」


?「二段階は…我々は…必要…無いのですか…?」


ユエ「ああ…皆には、一段階で消耗した『フォンス』の『力』を回復してもらいたい。二段階は『ユインシス』と『ユナイマ』だけでいい。」


?「今…彼等は…どこに…?」


ユエ「『天核テンカク』だ。私も今から向かうところだ。君達はしばらく休息を取っていてくれ。」


?「了解…しました…。」



(ユエは『天核』へ)



ユエ「どうだ?『エリア』の拡大は進んでいるか、『ユインシス』?」


ユインシス「ユエか…。」


ユエ「疲れてないか?」


ユインシス「ふ…俺は一段階では出番無しだったからな。『ユナイマ』程疲れてはいないさ。」


ユエ「そうか…。」


ユインシス「ところでユエ、そろそろ『時』が動き出すぞ。」


ユエ「新たな『金刻示キンコクシ』の導きか?」


ユインシス「ああ、刻み込んでおいた。後で『ユナイマ』に見せてもらってくれ。」


ユエ「すまないな。だが、お前の『金刻示』の『力』には、いつも助かっている。」


ユインシス「何を今更…俺の想いはお前の想い、お前の想いは俺の想いだよ。」


ユエ「ふ…。」


ユインシス「ん?」


ユエ「どうした?」


ユインシス「来たな…。」


ユエ「『時』か?」


ユインシス「ああ…。」



(『地球』に謎の人物)



?「…『地球』……かすかだが感じる。ここにいるのか…歪んだ『時』を正してくれる者が…。……あっちか。」



(その時、剣斗と琴花は)



剣斗「く…体が動かねえ…。くそ、あれからどんだけ時間経ったんだ?」


琴花「真雪…扇くん…二人とも大丈夫かな…?」


剣斗「何とかなんねえのかよ!天満…アイツなら何とかしてくれ……違う!頼ってどうすんだ!あの旅で何を学んだ!しっかりしやがれ新垣剣斗!諦めんなっ!俺なら出来るっ!」


琴花「この感じ…剣斗?そう…だね…諦めちゃダメだね…私達なら出来る!あの旅で学んだのは無意味じゃない!そうだね、剣斗!」


剣斗「『法術』だ!」


琴花「『法術』なら!」


剣斗「この『地球』で『法術』が使えるかどうか分かんねえけど、やってやる!はぁぁぁぁ…。」


琴花「剣斗も気付いたみたい。それじゃ私も!はぁぁぁぁ…。」



(謎の人物は)



?「……これは『法術』!いけないな…生命力を奪われている状態で使用すれば…死ぬ。……近い…あそこか!」



(剣斗は)



剣斗「ぐ…ぐぅ……な…何だ…『力』が抜け…て…。」


琴花「あ…ああ…何……『力』が入ら…ない…。」


剣斗「く…そ……本気出しやがれ剣斗ぉ!お前はこんなもんなのかよっ!爆発させろっ!」


琴花「負け…るか…。このぉぉぉっ!」


?「止めなさい!」


二人「!」


?「今すぐ『法術』を解きなさい!」


剣斗「だ…誰だ?」


琴花「誰…?」


?「良かった…間に合った…。…ボクは『クロノ』、君達を縛っている『時』を解放しに来ました。」


剣斗「え?」


琴花「何言ってんの…?」


クロノ「まあ、そう言われて信じることは難しいでしょう。まずボクの話を信じてもらうために、これからあなた達の石化を解除します。」


剣斗「そんなことできんのか!」


琴花「だったら頼むわ!」


クロノの心「あれ?随分素直だな……もう少し警戒すると思ったんだけどな…。」


剣斗「おいっ!どうした!早く解いてくれよ!」


クロノ「あ、分かりました。ですが一つ条件があります。」


琴花「条件?」


剣斗「何だよ…条件って…。」


クロノ「石化を解除したら、ボクと共に来てもらいたい所があるんです。」


琴花「来てもらいたい所?」


クロノ「ええ…まあ、正しくは会って頂きたい方がいらっしゃるんです。我が主に…。」


剣斗「…悪いけどな、俺達は一刻も早く天満のトコに行きてえんだ。」


琴花「私達は行かなければならない所があるんだけど…。」


クロノ「……残念だ。だったら解除の話は無しだ。君達は永遠にそのままだ。」


琴花「そんな!」


剣斗「汚ねえぞ!」


クロノ「ではこれで…。」


琴花「…待って!」


剣斗「…待ってくれ!」


クロノ「…何?」


琴花「分かったよ…。」


剣斗「分かった……その代わり……用事が済んだら、早く天満のトコに連れてってくれよ!」


クロノ「ふ…分かりました。では解除します。」


剣斗「こ、こいつ…口調がコロコロと…。」


琴花「何か上手く乗せられた感じ…。」


クロノ「何か言いました?」


剣斗「何でもねえ…。」


琴花「そ、そんなことより早く!」


クロノ「分かりました。では今からあなた達の『時』を動かします。ボクが合図したら『法術』を最大に。」


二人「よしっ!」


クロノ「我らが時の神よ、縛られし者に、御身の尊きご助力により、正しき針の導きを与え、かの呪縛を解きたまへ…再び光り輝く時を!『レイズデッド』!」


剣斗「……力が…流れて来る…。」


琴花「……これなら…『法術』が…。」


二人「いけるっ!」


クロノ「今です!」


二人「『法術』最大!うぉぉぉぉぉーーーーーーっっ!」


剣斗「はあはあはあ…。」


琴花「はあはあはあ…。」


クロノ「気分はどうです?」


剣斗「へ…へへ……最悪……いや……最高…かな……う…。」


琴花「はは……私…もだ……う…。」


クロノ「今は体を休めるといい。君達の戦いは目覚めてからなのだから…。あとは……急いで『オルテナ』に行かなきゃな…。」



(天満は)



天満「本当に凄い!」


サリーオ「相変わらずだね。あの反則じみた強さ…。」


ジウ「さてと、新しい酒瓶でも取ってくるか。」


サリーオ「待てジウ!」


ジウ「あ?」


サリーオ「『力』を貸してくれるんじゃないのかい?さっき前言撤回って…。」


ジウ「オレの言ったことを聞いて無かったのか?」


サリーオ「え?」


ジウ「オレは少しだけ前言を撤回すると言ったんだぜ。他人の話は聞くもんだぜ。なあ、サリーオ?」


サリーオ「駄目だ…何を言っても聞かないか……どうすれば…。」


天満「俺と勝負して下さい!」


皆「!」


サリーオ「て、天満、アンタ何言って…!」


ジウ「…勝負?」


天満「はい!俺が勝負に勝ったら、俺達に『力』を貸して下さい!」


ジウ「…。」


真雪「無茶だよ天くん!」


シャウト「天満…何を考えているんだ?」


ゼロ「…勝負というのは…天満くん?」


天満「もちろん、一対一のタイマンだ!」


サリーオ「バカ!アンタじゃジウには!…今のアンタじゃ傷一つ付けられないよ!」


ジウ「…小僧…本気か?」


天満「約束して下さい!俺が勝ったら、『力』を貸して下さい!」


ジウ「ふむ…。」


アイズ「く…。」


サイガ「アイズ?」


アイズ「悔しいが奴の『力』は本物だ。今の天満じゃ………絶対勝てない。」


サイガ「せやな……天満…ヤバイで…。」


ジウ「オレは無器用なんでな……加減等厳しいぞ。……死ぬ覚悟はあるのか?」


天満「そんなもの無いです!」


ジウ「む…。」


サリーオ「何言って…。」


天満「俺は勝ちます!だから死ぬ覚悟なんて無いですよ!それに、まだ死にたく無いですからね!」


シャウト「何を…。」


アイズ「天満らしい答えだな。」


真雪「天くん!」


天満「大丈夫だって!見ててくれ、真雪!」


真雪「天くん…。」


ジウ「ふ…いいぜ小僧、暇潰しに付き合ってやる。だが後悔するぜ………勝負の言葉をこのオレに発したことをな!」


天満「ぐっ!す、凄いや……台風みたいな力を感じる…。」


シャウト「まるで、象対蟻だな……くっ!」


ゼロ「どうするんですか…天満くん…。」


サリーオ「本当にバカだよ天満は…。」


サイガ「なんちゅう力の波動や!」


アイズ「天満…。」


にゅう「危ないにゅ…天満……にゅ…。」


真雪「天くんっ!」


ジウ「来てみろ。」


天満「必ず…必ず勝つ!行くぞっ!」



次回に続く


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ