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1、『見学に来てやったぞ!』

 4月初め、入学式を終えた僕はとある部のドアを叩いた。そこには三年間共に活動するであろう優しい先輩がいて…

「見学に来てやったぞ。先輩共、丁重にもてなせ!」

「なんだ、その態度はあああ!」

「ゴフッ!」

 前言撤回。とてもとても厳しくて怖い先輩がいた。

「おい、新入生。俺は上級生だ。…年上を敬いやがれ!」

「そんなことで殴ったのか。しょうがないからこの僕がこれから敬語を使ってやろう!だからあなたは僕に謝って下さ…グェ!?」

「だーかーらー、その態度を直せって言ってんだよ!」

「に、二度もぶった!親父にもぶたれたこと無いのに!」

「ったく、お前の敬語は聞いててなんかムカついたからタメ口でいい。ただ、その上から目線の態度は直せ」

「いちいちうるさいぞ。僕は全知全能の神、ゼウスの転生者だ。文句は許さん!」

「ああ!?神の転生者だぁ!?そんなの現代社会にゃ関係無いんだよ!それに俺は神様ってのが大っ嫌いだ!鬼なんて化物を作りやがって。そのせいで俺は今までどんな目に遭ってきたか!」

 転生者。日本本土から遠く離れたこの神滋島にはその種の人々が集まっている。高貴で偉大な僕がこんな寂れた島に暮らしているのもそう言った理由からだ。

「ま、まあいい。そう言えば先輩よ、この部は他の部員はいないのか?」

「ん?あぁ。部員は俺だけだ。なんせ、『あそ部』なんて得体の知れない部活、近寄らないやつの方が多いからな。」

「そういうものか。逆にストレートな名前で僕は好きだがな」

「失礼しまーす。部活見学に来たんですけどー?」

「何だ貴様は?何の用だ!」

「ん?お前確か同じクラスの…、誰だっけ?」

「神無月だ!貴様、確か鬼灯とか言うやつだな」

 この僕の名前を忘れるなんて無礼なやつだ。

「おう。俺、鬼灯茅汐。吸血鬼の先祖帰り。よろしくな~」

「僕は神無月神影。ゼウスの転生者だ。尊敬してくれていいんだぞ」

「俺を無視して話すな、新入生共!」

「あ、先輩。入部届もらえますか?」

「別にいいが、ろくに見学もせずに、こんな廃部寸前の部に入っていいのか?」

「いいんですよ。さっさと入部届下さい。…ったく、これだから鬼はイライラするんだよ」

「ん?最後の方よく聞こえなかったけど、なんか言ったか?」

「いえ、何でも」

「それならいいんだが。ほい、入部届」

「どうも。じゃあ明日出しに来ますね」

「おう、分かった。じゃあ、ちょっとそこに気をつけして立ってみろ」

「…?こうっすか?」

「うんうん、そんな感じ。それじゃあ…、死ねえええ!」

「ぐっ…、い、いきなり何するんすか先輩…」

「お前さっき鬼はイライラするとか言ってたなぁ?吸血鬼だって、同じ鬼だろうよ?ああ!?」

「一緒にしないで下さい。吸血鬼の方が貴族っぽいでしょ?」

「おい、貴様らうるさいぞ。この僕の前で醜い姿をさらすな!」

「あ、あの…。私も入部したいんですけど?」

「ん?なんだ、天那、お前か」

「あ、ミカッチ!ミカッチもこの部活に入るの?」

「ああ、まあな。だが、やめておいた方がいい。この部は口うるさい先輩とわがままな部員がいる」

「「お前が言うな!」」

「あはは。いやー、おもしろいね。やっぱり私、この部活にするよ!」

「まあ、ぶっちゃけ廃部寸前だし新入部員は助かる。ああ、そうだ。メモっておきたいから名前教えてくれ」

「まもりあまなです。守護の守に、天使の天と那須の那で守天那です。天使の先祖帰りです」

「はいはい、守天那っと。はい、入部届。明日出しに来てくれ」

「分かりました~。失礼しました~、ミカッチも迷惑かけないようにね~?」

「ああ、そうだ。まだ名乗ってなかったな。俺はあそ部部長の黒破皇牙だ。じゃあ、明日全員入部届を出せよ~!」

「「聞いてねぇよ!ゲフッ!?」」

「ったく、守以外まともな奴がいねえな、この部活は…」

youtubeに動画を投稿しています!そのうちハイスコアメンバーでアフレコ実況します!

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