孤独
なんとなく書いて見ました。
俺の気持ち分かってもらえるでしょうか?
文章力が足りなくて申し訳ないm(_ _)m
三月十五日。あの日、俺は突然、仲間の輪から外された。本当に突然のことだった。
理由は分からない。今でも、だ。
一つ思いあたるとすれば……
~三月十四日~
天候は雨。雨粒は小さく霧雨のようだった。じめじめした湿気がいつもよりイライラを溜めやすくする。
そんななかでも、俺らは傘もささず、いつものメンバーと学校の帰りを共にしていた。
部活の後と言うこともあり、みんなクタクタになっている。
だが、お喋りは止まらない。それもいつものことだった。
そして、その日は俺らは前から計画していた『レッツ! ホワイトデー!』を実行する日でもあった。
「なあ、S川。今日だろ? 『レッツ! ホワイトデー!』実行の日って」
「ああ、そういえばそうだ。ちゃんと‘日記’に書けよ」
俺は身長はちょっと低く、細い体型をしたS川に聞いた。
ちなみに‘日記’とは、俺が書いているブログのことだ。
俺らで馬鹿なことして、それを面白おかしく書いていくものだ。
「あ、ああ……そうだな」
自分から聞いといてなんだが、俺は少しテンションが下がった。
俺は正直もう疲れていた。今の時点で百日連続で毎日書き続けている。
毎日一時間、二時間と時間を作って書いている。もううんざりしていた。
このころは、なにかやめるきっかけがないかなと探しはじめてたころだった。
そんなときチャンスが訪れた。
「でもこの前渡すためのお菓子作るって言っといて、作ってないよね」
高身長で肌白でちょっと細めの体型をしている、T田が指摘をする。俺らはしまった、という顔をしていた。
だが、俺からすればこれはやめれる絶好のチャンスだった。これをきっかけにもうやめようと言えばいいのだ。
俺は覚悟を決めて言った。
「ねえ、S川、T田。もう‘日記’やめにしない? 俺、もう疲れたんだ。この企画だってなんかみんなやる気ないじゃん。みんなも疲れたんでしょ?」
俺は言った。もう言ってしまった。後戻りは出来ない。
俺はどんな反応が来てもいいように覚悟を決めた。
「別にいいんじゃない? お前がやめたいならそれでも」
T田はすんなりOKしてくれた。だが、問題はS川だ。あいつの性格は厄介だ。
あいつは気に入らないことがあると、とことん嫌うやつだ。しかもたちの悪いことに、ガキ大将のような人物なので、周りも巻き込んで徹底的に嫌う。
以前、あいつに嫌われて孤立させられたやつを俺は見たことがあった。
俺は助けてあげたい! そう思った。だが、助けようと話しかけたりすると、今度はターゲットが俺に代わってしまう為やろうにやれなかった。
でも、返って来た返事は意外なものだった。
「俺も別にいいよ……やめたいんならやめれば?」
ただ、不機嫌そうに言い放ったことに突っかかりを覚えた。なんだよ、あの言い方。
まあ、いいや。それより、こいつらからOKもらえたことだし、早く家に帰って漫画でも読もうっと。
俺は少し浮かれて感じで別れを告げ、みんなと別れた。
~三月十五日~
俺は朝練のため、朝早く家を出て、学校へ向かった。
下は学校の青いジャージをはいて、上は野球部のユニフォームを着ていた。
外はまだ、肌寒く春になりきれていなかった。朝日もまだ昇っていない。
学校へ着くと、結構みんな集まっていた。俺はみんなにあいさつしながら昇降口の近くへナップとエナメルを置いた。
その時、S川だけあいさつを返してくれなかった。その時は「今日は機嫌悪いのかな?」くらいにしか思っていなかった。
俺らは、朝六時四十五分までには学校へ着いていなければならない。
学校が七時に開放されるのでその十五分前に来て、練習の準備などをするのだ。
そして荷物を置いた俺も準備に取り掛かる。
今日は二箇所バッティングだ。その名のとおり、二箇所に分かれて打つのだ。
俺はその仕切りやらを作るネットを運ぼうとしていた。一人じゃきつい大きさなので誰か来るまで待つ。
そこにS川が通りかかった。俺は迷わず呼んだ。
「お~い、S川~。運ぶの手伝って~」
だが、S川は何事もなかったかのように通り過ぎて行った。
なんだよ、あいつ。感じ悪!
その日からS川の変化に気づき始めていたのかもしれない……
~一週間後~
最近S川がまともに俺と口を聞かない。なぜだ? 俺なにか悪いことしたか?
気のせいか、T田もS川と同じように口をきいてくれなくなってきた。話そうとしてもS川がそれを許さない。
それで俺は、最近いつも話しの輪に入れてもらえず、仲間はずれみたいにされていたので、その日は一人で帰ることにした。
もう耐えれなかったのだ。俺は仲間はずれとかそういったものに対しての耐性が極めて低い。嫌そうな目を向けられるだけでもかなりのショックになる。
S川は、そういったことすべてをしてきた。これはもう完全に俺のことを嫌っている。そして、周りも干渉されてきている。
その日、俺は一日中ほぼ人形のように動くことも考えることもしなかった……
~また一週間後~
今度は陰口を言ってくるようになった。いや、あれは陰口というのか。
俺がS川の横を通り過ぎようとすると、ぎりぎり俺に聞こえるくらいの声で、
「なんかくさくね? めっちゃくさいわ~」
と言う。
俺はファーストを守っている。難しいハーフバウンドを勝負しにいったら失敗してしまい、
「ファーストそんなのも捕れねぇのか?! その程度捕れるだろ! 楽勝だわそんなもん!」
と言われる。
部活終わりの部室で着替えていると、
「やっぱ部室くさくね? 俺非難するわ」
と言われて俺を一瞥してから立ち去る。
俺の精神状態はすでに崩壊しかけていた。
~しばらく~
外はホースで水をまいているのかというくらい激しい雨が降っていた。
俺は、もう一人で帰るのが普通になってきた。
正直こっちのほうが楽だって考えはじめてる。
その日、俺はふとみんなで帰ってた時のことを思いだしていた。
――みんなで楽しくお喋りしながら帰る。
――みんなでふざけて水をかけあったりしながら帰る。
――みんなで次やる企画を考えながら帰る。
俺は記憶がよみがえる度に押さえ込めていた感情が上がってきた。
そして、とうとう抑えれなくなって噴水のごとく噴出した。
体がでかく、ガッチリしている男がわーわーと大声で泣いている。
俺は嗚咽しながら叫んだ。
「なんでだよ! 俺が何をしたっていうんだ!
ただ、‘日記’をやめるって言っただけだろ!
それで、友達でなくなるってどういうことだよ?!
俺はただ、利用されていただけなのか?!
俺はただの都合のいい道具でしかなかったのか?!
俺はあいつを友達と思ってたのにあいつは違うのか?!
なんで俺がこんな思いをしないといけないんだ!
悪いのはあいつだろ?!
人の心を踏みにじるあいつだろ?!
散々利用して、使えなくなったらポイッ!
そんな最低人間となんで友達になったんだ?!
…………どうしてあいつは……? なんで俺だけ……」
俺は周りの人などお構いなしに力の限り叫んだ。
最後の一言を言うとき、俺はその場に膝から崩れ落ちて力尽きた。
ただ、無心で周りの雨が体に当たる音を聞いていた。
やけに雨の音が大きく聞こえた……
そのあとどう帰ったかは覚えていない。
~またしばらく~
俺はやっぱかまんできずに先生に話しに行った。
たまってたもの吐き出すだけでも気持ちが楽になると思ったからだ。
部活終了後、先生に話しがあるんでいいですか? と言って先生を呼び止める。
「最近部活間の仲が険悪というか、悪いんです。
いいプレーを、しても、『ナイス!』とか、言われなくて、逆にミスを、したりするとめちゃ、くちゃ罵詈雑言、を浴びせられたり、するんです」
俺は話していくうちに感情が高ぶり、泣きじゃくり、嗚咽混じりに喋った。
いつもしっかりもので通っている俺がこんな泣きじゃくる姿を見て先生は驚いている。
先生は関西人なので、少しイントネーションが違っていた。
「俺もな、高校野球してたときよく先輩に殴られたりしてたよ。
部室の裏に呼び出されたり、先生の目が届かない場所に連れて行かれたりしてな。
でもそんなのに負けちゃいかん!
野球好きなんやろ? なら続けるべきや。
俺もできるだけ対処はするでな。
とにかく今は耐えてがんばれ!」
正直全然響かなかった。
耐えて耐えて耐えに耐えてここに来たのに、そんなこと言われても何も思わない感じない。
結局俺は一人で戦わないといけないのか。
やっぱ人は信じられない。
裏切られるくらいなら最初から友達なんていないほうがマシだ。
友達がいるから裏切られるし、孤独感を味わうんだ。
最初から一人なら孤独感なんて味合わないですむ。
俺は遠くの空を見つめながらそう考えていた……
~今~
今は唯一信じられるK田とよく遊んでる。
こいつもいつか裏切ったりするんだろうか? などと考えたりするが、それはとりあえず置いておく。
だが、野球部での扱いなどはいまだに変わっていない。
最近は、S川率いるグループが俺をすごく避けている。
俺の隣にバックを置くのも嫌だ。並ぶのも嫌だ。グローブが並ぶのも嫌だ。
そんな壊滅的状況だが、俺は特に気にしていない。
もう慣れたから。
一人にされるのも、仲間はずれにされるのも、馬鹿にされるのも。
どうせあいつらは自分より低脳なのだから気にしてもしょうがない。
勉強でも常識的にもあいつらは低脳だ。
いまや俺は孤独であることに楽しさを感じている。
人を気遣う必要がないからな。
「おっと、もうこんな時間だ。学校に行かなきゃ」
言葉では軽い感じで言うが、心はシャボン玉のようにすぐ割れてしまいそうだ。
それでも俺は今日もまた一人で孤独に学校へ向かう。
どんなに言われても、どんなにいじめられても……
……親にだけは心配かけたくないから。
これは実際の体験です。てかつい最近。
ずうずうしいですが、励ましの言葉など待っております。