表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
微笑みの詩  作者: ここたそ
第一章
4/57

焦燥

その声を聞いて、私はやっと気がついた。

男のわりには2音だけ高くしたような、いや…金属音のような声だった。


「…西浦?」


私の反応がなかったので不安になったのだろう。今度は先程よりも少しだけ小さな声で篤紀は詩衣に呼びかけた。


「…久しぶりだね!」


あまりにも急で現実を受け止めるのに必死だった詩衣にとっては、その台詞を絞り出すの

が精一杯だった。

それでも詩衣は、心の片隅にずっと前からおき忘れていた感情が身体のなかから沸々と湧

き出てくるのを感じずにはいられなかった。


ー後藤篤紀は、西浦詩衣にとって初恋の相手だったー


いや、訂正しよう。10年前…当時は自分が篤紀に恋をしているとはあまりにも幼く自分自身気づいてなどいなかった。

つまり、今にして思えば詩衣が恋を意識し始めたのは篤紀が最初の相手だった。


「元気にしてたか?小学校以来だな!」

こっちの気持ちがまだついていかないのを他所に、篤紀は右手で髪をかきあげながら話しはじめた。


やっとのことで詩衣も少し落ち着き、それから二人はお互いの近況を報告しあった。

その間中、詩衣は懐かしさと…ときめきを感じずにはいられなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ