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第87話
「わかった。暗視スキル持ちのプレイヤーに呼びかけてみよう」
「助かります」
「あまり人数は集められないかもしれないが、それでも大丈夫か?」
「問題ありません」
「シンさん、ぼくも連れて行ってもらえませんか?」
近くで話を聞いていたカツヤが話しかけてきた。
「気持ちは嬉しいが、カツヤの必殺技はゴブリンキングを倒すのに必要だ。今日はしっかりと休んで明日の戦いに備えてくれ」
「……わかりました。頑張ってください」
「ありがとう。フィオレ、じゃあ行こうか」
「えぇ、行きましょう」
酒場を出ると、タオが立っていた。
「ポロウニアに聞いた、行くんだろう?」
「来てくれるのか」
「昼間は部活で貢献できないからな。今はちょうど現実世界でも夜だからな、手伝わせてくれ」
「ありがたい」
3人は並んで王都の道を進んでいった。




