第45話
「β版のフィナーレイベントも今回と同じコロシアムで行われた。でも大会はパーティー戦じゃなくて個人戦でやったんだよ」
「β版はプレイヤー数も今より少ないだろうしな。個人だと作戦というよりは個人の実力で結果が決まりそうだな」
「そうなんだよ。ほとんどの試合で番狂わせもなく、前評判通りの結果だったんだ。」
「そりゃ、しょうがないだろうな」
「まぁな、レオンはその中でもぶっちぎりで優勝候補筆頭だったんだよ」
「今回の大会もそうだよな」
「正直、今回の比じゃないくらいの人気だったな。それに何より強かった」
「そんなプレイヤーに悲劇が訪れたと」
「あれは誰もが驚いた。俺も実際に見てたけど、今でも忘れられないよ」
「そろそろ教えてくれよ、その悲劇ってやつを」
「1回戦で起こったんだよ」
「1回戦?」
「1回戦に登場したレオンの勝利を誰も疑っていなかった。正直相手プレイヤーの事なんか誰も知らなかったんじゃないか?少なくとも俺は知らなかった」
「そいつがレオンを倒したのか」
「あぁ、試合自体はレオンのペースで進んでいた。相手もなかなか上手くてな、決定的な攻撃はしっかり防御していてβ版のレオン相手にあんなに長い時間戦闘していたプレイヤーはいなかったと思う、観客もかなり盛り上がってたな」
「でもレオンが負けるとは思っていなかった」
「微塵もな、レオンの攻撃は防御出来ていても、レオンにダメージが入っていなかったからな。俺たち観客も良い試合は見たくても、レオンに1回戦で負けて欲しくなかったしな」
「一体どんな手を使ったんだ、そいつは」
「神化だ」
「進化?」
「いや、神に化けるで神化だ」
「神に成るなんて、そんな凄いスキルがあるのか?」
「……あったんだと思う」
「思うって、見たんじゃないのか?」
「神化なんてスキルその時まで誰も知らなかったし、その後も取得条件含めて何も分かっていないんだ」




