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VRMMOの夜を楽しむ  作者: 皇崎帝牙
3章 初イベント
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第41話

 イカの入ったタコ焼きを味わっていたら、広場のプレイヤー達がざわつき始めた。


「ん?何かあったのか?」


「有名プレイヤーでも現れたのかな」


 しばらくすると人混みの中から1つのパーティーが現れた。どうやら、その6人組は男性1人に女性5人の組み合わせが注目されているようだ。

 そのまま「イカの入ったタコ焼き屋」の行列に並んでいった。ふと、男性プレイヤーと目が合った。すると、1人列を抜けてこちらに歩いて来る。近づいてくると、俺より年下の少年であることが見てわかった。


「あの、間違っていたらすみません。紅い刀事件の時にお会いしませんでしたか?」


 また、紅い刀の時の話をされた。そして、今度も見覚えのある人物だ。


「衛兵の回復をしてくれたプレイヤーさん?」


「はいそうです!カツヤって言います」


「お久しぶりです、シンです。あの時は助かりました、ありがとうございました」


「こちらこそ、守っていただいて。あの後、紅い刀が討伐されたと聞いて、あなたがシンさんが倒したんだってわかりました。あんな凄い戦闘初めて見ました、本当に感動しました」


「そんなに褒められると照れますね」


 なんだかキラキラした眼でこちらに熱く語りかけてくる、尻尾が付いていたらブンブン振っていそうな子犬感のある少年だ。


 ポロウニアが横から声をかけてきた。


「カツヤくん、シンの友人のポロウニアです。もしかしてカツヤくんって勇者のカツヤくんですか?」


 勇者とは大層な二つ名だ。カツヤは照れたようにはにかんだ。

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