第39話
食事が終わり、大通りの人混みの中へ繰り出した。俺はポロウニアと並んで、最も賑わっている始まりの噴水がある広場の方に向かって歩き出した。
「4人で大会をどこまで勝ち進めるか、楽しみだな」
「タオとツナヤスが出れないのは痛いけど、まあイベントだからね。出場して損はないでしょ」
声が聞こえていたのか、ツナヤスが後ろから申し訳なさそうに声をかけてきた。
「すまん、まだ王都で堂々とイベントに出る気になれなくて」
「いいんだよ、ツナヤスの気持ちの方が大事さ。元々タオが部活でログインが不規則になるから出る気もなかったしね。シンに上手いこと乗せられちゃったな」
「ツナヤスは怪我をさせてしまった衛兵や冒険者たちにちゃんとお詫びして、見舞金も払ったんだから、そんなにこそこそしなくても良いんじゃないか?」
「シンも一緒についてきてくれて、それは本当に感謝してる。でも、まだ心の準備が出来てなくてな」
「まぁ、そこはツナヤスの問題だから任せるよ。そんな深刻になるなって話。それに案外ポロウニア達も4人でいいとこ行くんじゃないか?期待してますよ」
「自分が出ないからって、無責任なことを言わないように」
そんな話をしていたら、広場が見えてきた。ツナヤスが誰かに気づいたようだ。
「シン、あれってフィオレさんじゃない?」
確かにツナヤスが指を差した行列にフィオレが並んでいるのが見える。丁度順番になったのか、屋台のおっちゃんに注文している。
せっかくなので、商品を受け取ってうきうきしているフィオレの背中に声をかけた。
「フィオレ、何買ったんだ」
「わっ」
驚いたのか、肩をビクッとさせて振り向いた。
「ちょっと、驚かせないでよ。危ないじゃない」
大事そうに抱えている商品をこちらに見せつけて怒っている。
「わるいわるい。で、それ何?すごい行列じゃん」
「イカの入ったタコ焼き屋さんがイベント期間限定で王都出店してるの、ちなみに私は2周目よ」
「めっちゃくちゃハマってるな。俺らも買うか」
というわけで、この行列に並ぶ事にした。




