第171話
「あらら、間に合わなかったみたいね」
「フィオレさん」
噴水広場に着くと黒マントの集団との戦闘は既に終わっているようだった。
フィオレに声をかけられたカツヤくんも流石に疲れきっているみたいだ。
「ポロウニア達が近くにいてくれて良かったよ」
「僕達もギリギリだったから、カツヤくんやレオンさん達の頑張りのおかげだよ」
「いえ、ポロウニアさん達が来てくれてなかったらどうなっていた事か。シンさんもポロウニアさんに連絡していただいてありがとうございました」
「いや、こんな昼間に俺が来た所で役に立たないと思ってね。とにかくみんなが無事で良かったよ」
プレイヤー達で集まって話していると、馬車の方からアードラー団長がこちらにやって来た。
「冒険者の方々、この度は本当に助かりました」
アードラー団長は深々と頭を下げた。
「アードラー団長は王城に行かれてたんですか?」
「はい。城から迎えの兵士が来ない事に違和感を覚えて、レノーナ王女を置いて城に向かったのですがこんな事が起きるとは」
「国王陛下も襲撃されたそうですが、大丈夫ですか?」
「流石裏ギルドの情報力ですね。一応トップシークレットなのですが、大きな怪我もなく落ち着いておられます」




