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第153話
「ケンティノス3世陛下、我々が取るべき行動とは何でしょうか?」
「首相、そんなに大げさな事ではないですよ。ただ備えておこうという話です」
「備えておくだと?ふざけているのか貴様は」
「いえレーベ国王、ふざけてなどおりません。邪神の存在に確信は持てませんが、逆に言うといないとも証明出来ない現状、封印についてはエルフ族しか関われないのであれば我々は万が一の事態に備えておこうという話です」
「たしかにそれくらいしか出来そうにないし、それくらいならやっても構わないな」
ドアネ・キアンドワーフ王もケンティノス3世の意見に賛成のようだ。
「後は各国に残っている邪神の伝承について調べておく必要もありそうですね」
「先送りになってしまっている様な気もしますが致し方ないですね。レーベ国王いかがでしょうか?」
「その程度であれば我が国も協力しよう」
ケンティノス3世の発言で、あれほど荒れていた王会議もなんだかぬるっとまとまった。




