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VIXI---蒼炎のカルナ  作者: ネコるんるん
二章 【ロクサス】編
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第2-37話 気合い

オルカが

―――目の前から消えた―――


そう認識する程のスピード。


(目で追いきれねぇ‼)


右から横薙ぎの一閃がカルナの上空をかすめた。


カルナはいつの間にかしゃがんで交わしていた。


「―――いッーーー」

思わず声が出た。


すぐにオルカの蹴りが左からくる。


カルナは飛んで避けて不自然に体が回り、遠心力を携えた蹴りがオルカへ。


オルカは超速反応でカルナの蹴りを両腕でガードする。


だがガードした腕は上へ弾き飛ばされた。


オルカもただでは隙は作らない。

カルナの太ももの裏にはカッターナイフが刺さっていた。

「―――ッッイっッてぇええええ‼」


だがカルナの動きは止まらない。


なぜなら本人の意思で体が止められないからだ。


痛みで動きが少しでも止まったところを反撃しようと企んでいたのだが思惑が外れた。


オルカのがら空きの胸にカルナの蹴りが突き刺さる。


ぐちゃっと内臓が破裂した音と共にオルカは吹き飛ぶ。


「ッッぐぇぇええええええああああああ‼ ――かるな!!かるな!! カルナカルナあぁあああああ最ぁああ高だぁよぉおおおお‼」

人間離れした蹴りは森の奥の奥までオルカを吹き飛ばした。


「かるなぁ…… ぁあ…… か… ぁ… ぇ… ぁ………―――――――」

吹き飛びながらも名前を叫ぶオルカの執念には身震いするカルナ。


「はぁ… はぁ…」

カルナは腰が抜けたように座り込む。


《コラボ炸裂じゃな! わはははって腰抜けて座り込んで… 女か!》


(お前が… 無理やり俺の体、… 引っ張ったり、回してぇ …蹴らせたりしたせいで足が折れてんだろうがぁ‼ 絶対…)


《よかったのぉ! 実はの、最後の蹴りはサービスで童の力もほーーーんの少し乗せておいてやったぞ》

(‼ ……だからか。余計なことしやがってッ――ッッいてッ 折れて(すね)から下がブランブランになってやがる)



――――――カルナがオルカを撃退した頃、ノクスは


「どうした? 手も出ないか?」


「お前は手ぇ出しすぎなんだよ‼」

ノクスは空中に飛び、幾度となく出現する無数の腕を交わす。


交わした瞬間には次の腕に襲われる。


「しつけぇな‼」

腕を風の弾丸で薙ぎ払う。


ノクスは必ず詰む、将棋をさせられている気分に陥る。

(あの腕、あいつに攻撃が届くまでは避けきれねぇぞ)


分かりきった結果になる。


必死飛び回りながら避けるノクスの姿を見て、黒フードの男は余裕を見せて話を始める。


「なぁ。必死なところであれなんだが、聞いてくれよ。俺の自慢話。―――最近、別の世界でいい代物が手に入って、な。その生き物を腕に呪術移植したんだよ」


「―――ほう よかったじゃねぇか! ご立派な腕が見つかって」

(このままじゃやられる…)


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