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VIXI---蒼炎のカルナ  作者: ネコるんるん
二章 【ロクサス】編
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第2-17話 禁忌

魔法陣が輝き ――――Gogogogogog――― と地響きが鳴り響く。


異様な光を発し、空から落ちる閃光と共に29番コロッセウムドームが吹き飛んだ!!!。


辺り一面に瓦礫が散らばり砂煙が舞う。


―――閃光が収まるとカルナは目を開けて自分の手や足を確認する。


「ッ?」

(生きてる…のか?)


周りの現状を見渡すと悲惨な状況だ。

ドームの見る影もない。


唖然としていると横からテキスの呻き声が聞こえてきた。

「――ッゔううゔッ」

左横の後ろに立っていたテキスが左の手足・コルトに関しては右半身が先の召喚による衝撃で消失し絶命していた。


カルナとその後ろで眠らされていた雫は無傷である。


(どうなってんだ?)

放心状態のカルナのポケットの中で何か割れる音がした。


ポケットの中を見てみると過去にフレイと出会ったときに渡された宝石が砕けていた。


「―――ッぐぅううッわたしの手足がッぁあぁああ」

倒れこみながらグネグネと体をくねらせながら痛みに耐えるテキス。


「餌ぁあああ‼ 私を急いで運べぇえええ ――――何している⁉ はやくぅ!!!」

テキスの言葉を聞き流して、カルナは飛んでいた銃を探す。


―――――


その頃29番付近の森では召喚による衝撃波が広がっていた。

その衝撃によりこの街に悪影響を及ぼしていた。

それは森の入口にエルフたちが施した結界が壊れてしまっていたのだ。

結界はエルフ達が暮らしや旅が安全に活用出来るように古くから使用されており強固な結界なのだが、それが壊れてしまう。


そうなれば森にいる危険な魔獣たちが街に入ってきてしまう。

結界が消え、いち早く動いた魔獣がいた。

その魔獣はカルナやタケミがここに来る前に遭遇した狼ジバウルフ。

とても鼻が利きカルナや雫・タケミの匂いを覚えている。


ジバウルフは結界があった場所を通り抜けカルナ達がいる29番コロッセウムドームに真直ぐに向かっていく。


――――


テキスはおかしくなったのか支離滅裂になりながら叫んでいるが、カルナは相手にせず銃を見つけた後、雫を抱えてこの場を離れようとした。


だがカルナの前に再度ジバリスクが現れた。

(っち!! ――こいつ 追ってきたのか)


ジバウルフに気づいたテキスがカルナに慌てて助けを懇願する。

「ああぁあ私を助けてくれ お願いだ…頼む‼」


最後に心変わりしたテキスだがカルナはそれが余計に癇に障る。

「――は? 聞こえねぇな餌」



「ッッッきぃいいいさまぁあああ懇願侮辱私はお前を絶対にぃ許さな」


ぐしゃッ っと潰されて食べられているテキスにカルナが

「良かったな 犬っころと戯れることが出来て」


カルナはジバウルフがテキスと息絶えているコルトを食している隙に急いでその場を離れる。


29番から離れ街へ向かうカルナだが、人の足ではジバウルフはからは逃げきれないと悟る。


(一人でも絶望的なのに、一人背負っては詰んでるだろッこれは――――逃げきれねぇな)


カルナは街までの途中にあった小屋に雫を隠してジバウルフを迎え打つ。


すぐに木に身を潜めてジバウルフを待った。


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