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VIXI---蒼炎のカルナ  作者: ネコるんるん
二章 【ロクサス】編
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第2-16話 罪人

29番に駆けつけると、コルトとテキスの二人は雫を抱えて待っていた。


「やはり生きていたのか、そう来なくては遊びがいがないというもの」


カルナは銃を手に真正面から歩いていく。


テキスは警戒するわけもなく話を続ける。

「とりあえずその持ち物を捨ててもらおうか。こちらにはレディがいることはお忘れかな?」


カルナは銃を捨て立ち止まる。


「よ~しいいぞ、もっと近くへ参れ」


銃とは離れたが、コルトとテキスがカルナの間合いに入る。


カルナが動きコルトの溝に目がけ蹴りを放つ。

「――⁉」


コルトに片手で蹴りを止められた。


「貴様、なめているのか? 我々は子供の頃から格闘技や剣術を嗜んでいる。お前ごとき餌の付け焼刃ではないぞ」

逆にカルナの溝に蹴りが入り吹っ飛ぶ。


カルナは腹を抑えうずくまっているとテキスの拳が飛んでくる。

「――ッぐッっがッは」


手も足も出ないカルナにテキスが

「餌、お前をあの時、かばった理由を教えてやろうか? あのまま担当官に連れて行かれては、お前を殺せなくなるからな 逆に連れて行かれた方が助かったであろうに」


「待て――コルトよ、こいつで試してみるか?」

「おぉそれはいいですな、是非この哀れな餌から試してみましょうか」

「このワイバーンの女はあとで爆死ということにしておこう」


二人はそう言うとテキスの能力の黒煙でカルナを捕えて羽交い絞めにする。


その態勢のまま魔法陣の前まで連れて行く。


カルナがテキスに聞く。

「なんだ…何をさせる気だ?」


「おいおい、知らないのか? 召喚を二度行った者は変死を迎える。禁忌を犯したものの死に様は確か、各四肢がねじ切れ・体全体の消滅や爆死だったかな。それを踏まえた上でこの召喚魔法の禁忌を今から行う」


カルナは戸惑った。

(ウソだろ…)


「それを目の前で見られるなんて愉快極まりない。どうだ? 胸躍るだろう? ははははははは」

身体を震わせ目を見開きながらテキスは笑う。


カルナは脱出を試みるが黒煙はしっかりと固定されて離れない。


「このサイコワカメ野郎が!!」


息を荒げるテキスが漏らす。

「君の人生最後に教えておいてやろう。我が家系は何百人という罪人を葬ってきた由緒ある殺人家系だ。貴様のような罪人を殺してはいけない理由はなかろう」


コルトがカルナの腕を無理やり前に翳させる。

(そんな家の話なんてどうでもいいんだよ‼ なんとかしねぇと!!クソが こんな奴らに…)


コルトとテキスに使いパシリにされていたもう一人の研修生が、

「召喚の準備が完了しました」

とテキスへ合図を送る。


テキスは両手を広げた。

「さぁぁああ~始めようか!!!!」


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