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VIXI---蒼炎のカルナ  作者: ネコるんるん
二章 【ロクサス】編
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第2-15話 黒い影

話は戻りカルナの方を見る。

「ごめん…少し暗くなってしまったね」


「――お前は… 叔父に復讐を?」


「いや…俺は、―――確かに許せない。でもそれは俺が許したくないだけなんだ」


タケミは続ける。

「俺は理由が知りたい。天神の刃のためだけに皆を殺したのか… その先の理由を。それに俺の家族も復讐なんて望むような人達じゃないからな」


にっと笑うタケミに、カルナは少し寂しげに感じた。


そんな過去の話をカルナの横から徐々に黒い煙が現れる。

慌ててカルナとタケミは構える。


更に膨れて大きくなる黒い煙が話始めた。

「sそsのn窓からシタを見てtみろ」


黒い煙に警戒しているタケミがカルナに要望する。

「カルナ、窓の下を見てくれ」


下を見ると意識を失いぐったりしている雫がコルトとテキスに捕まっていた。


テキスがこちらを見上げて何かを言葉にした。


タケミがテキスの唱えた言葉より、一瞬早く黒煙の異変に気づきタックルするような形でカルナを担いだ。

そのまま窓ガラスを破って飛び降りる。


その瞬間ホテルの廊下にいた黒煙が、ドォン‼ と爆発しホテル五階フロアの廊下が吹き飛ぶ。


タケミが落下しながら刀を抜き技を繰り出す。

「くッッ『八雲/羊雲』―――‼」


綿菓子のような無数の雲が滑り台のように展開され衝撃を逃がして滑っていく。


無事に二人は下へ直地できたが、

「うッッ」

と痛々しい声がタケミの方から聞こえてきた。


直ぐにカルナは辺りを見渡したが、コルトやテキス、気を失っていた雫の姿はなかった。


タケミがカルナに頼む。

「ごめん カルナ、先に行っておいてくれ、後で必ず追いつく」


「いらねぇよ俺だけで十分だ」


「…カルナ」

「―――ん?」


「人は寂しい生き物なんだ」

「―――急にどした?」

「ちゃんと聞いてくれ。―――死んだら元も子もない、誰しもが生きたいんだ。だから」


めんどくさそうにカルナは答える

「あぁ―――要は誰も殺すなってことだろ?」


「…頼む」


カルナはまたタケミを置いて前に走り出す。


コルトとテキスの行く先は、カルナが召喚した精霊が勝手に出てきて道案内をしてくれている。

(この方向か。―――奴らが行ったのは、…… エタニティツリーの29番か)


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