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VIXI---蒼炎のカルナ  作者: ネコるんるん
二章 【ロクサス】編
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第2-11話 儀式召喚

「どうしたの? テキスさん」

「フウカ担当官、お手数をおかけして申し訳ありません。このコルトめの使い魔が戯れていると、まさか足を滑らせてこけてしまいこの有様。彼には罪はありませんよ」


フウカはテキスの思わぬ言動に言葉を詰まらせる。

「そうだろ? コルト?」

「…はい その通りです」


フウカは少し考えたが、

「わかりました。これからは気を付けてくださいね」

「有難うございます」


二人は潔く引き下がり絨毯に一緒に乗って行動を共にしていたもう一人を連れて、三人で見学席に歩いて行った。


騒ぎは収まり召喚が再度始まる。


カルナは何事もなかったかのように列へ並び自分の番を待つ。

(召喚…ねぇ)


特にこれがいいとかはなく

(まぁとりあえず役立つものなら何でもいい)

と思っていた。

順番が回って来たので前の人がしていたように、カルナが大きなホール一面の魔法陣に手をかざす。


魔法陣が輝き光を四方八方に放つ。

ドン‼ と音と煙が上がりその中から現れたのは、小さな綿菓子のような火の玉である。


29番魔法担当者が本を手に取りながら説明してくれる。

「これは霊に近い妖精ですね。珍しくはないですが縁起がいいとされていて、特に力はないですが何かと導いてくれますよ」


(お御籤みたいなもんか…)

カルナはそう思いながら見学者席に移ろうと歩いていると、―――ドゴォォン‼という爆音と爆風に押され前に転げた。


(なんだ?!)

後ろを振り向くと巨大なワイバーンが姿を現していた。


辺りは騒然としていた。

ドラゴンにも種類があり前足手足そして翼があるのがドラゴン・前足に翼が同化しているのがワイバーンとここでは見分けられている。


前述した通りドラゴンはピンキリであるが今回召喚されたのは希少なワイバーンである。


ワイバーンは召喚者・雫の方に近寄り頭を下げ契約を交わすと光になって消えた。


29番魔法担当者が雫に興奮しながらかけよる。

「あなた‼ ワイバーンやドラゴンと契約を交わせるのは王や勇者の素質がある者だけなんです。凄い素質をお持ちですね! まさかどこぞの王妃ですか⁉」

「―――えぇ⁉」

「私も29番で長年担当していますが、今回正真正銘のドラゴン見るのは初めてなので、とても興奮していますぅぅ」


雫が目を真ん丸にしながら驚いていると、周りの研修生たちが近寄ってきて一躍人気者に発展した。


それから今回の研修生全員の召喚が終わり、カルナは忙しそうな雫を置いて近くの宿泊施設のホテルへ帰って行った。


カルナはホテルへ着き風呂と夜ご飯を済ませて、自分の部屋へ向かっていると

「カルナ~‼」

「―――ん?」

呼び声に反応し振り向くとタケミが松葉杖がわりに刀の鞘をつき、足を引きづりながら歩いてくる。


「よかった~無事だったんだな」

「お前は…無事じゃないみたいだな」

「ははは、でもなんとか生きてたよ…」

笑顔で答えるタケミに少し嫌悪感を覚えながらも、ホテルから見える空一面に広がる綺麗な星を見ていると、タケミが。

「カルナ…」

「なんだ?」

「――カルナが俺のことをいいように思ってないのはなんとなく…わかる」


タケミは無理に笑顔を作りながら話す。

「…」

「それでも俺はもう自分の前で家族や仲間が死ぬのは嫌なんだ…」


タケミは過去を話始める。

「カルナ、…俺は、―――家族を見殺しにしてしまったんだ」



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