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VIXI---蒼炎のカルナ  作者: ネコるんるん
一章 【日常との決別】編
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第1-24話 英雄VS狂気

エイタは、屋根にいるシスターよりも上へ高く飛ぶ。

その間に、五本目の剣を抜きシスター目掛けて刀を振りぬく。


その形状は剣というよりも斧に近い。

圧倒的な破壊力で、シスターを屋根ごと破壊する。


エイタの攻撃をシスターは受け止めようとしたが、強固な体ごと寸断され破壊力のあまり体の四肢がバラバラに飛び散る。


エイタは刀を腰に納刀し、すぐに夏鈴の躯の前に立ち寄る。

「――かりん…」


エイタは幾多の戦場を共に超えた夏鈴の死に立ち尽くした。


仲間がエイタに泣きながら謝る。

「エイタ…ゴメン… ―――私たちのせいで夏鈴が」


「…」


(誰のせいでもない)

自分が、油断したからこうなったのだと、エイタは目に溜めた涙が流れ落ちないよう空を見上げていた。


干渉に浸るのも束の間、後ろでグチャッ!っと何かが潰れる音がした。


仲間が一人、空から降って来たシスターに踏みつぶされたのだ。


体重が何トンだとか、そんなことを考える間もなく踏みつぶされたのだ。


エイタは振り返りシスターを見る。


相手(シスター)は無傷だった。

(四肢が⁉…――こいつ再生能力があるのか⁉)

焦りの表情を見せながらも態勢を立て直し、剣を抜く動作をする。


エイタが抜く刀、それは六本目の剣『ゼロ』。

使用すれば形あるものは原型を留めることが不可能と言われる最上モノの剣だ。


エイタが叫ぶ。抜く瞬間ゼロの刀身による眩い光が辺りを包む。


「――おおおおおおおおおおおおお――!!!!!!」


だがシスターが消滅することはなかった。

ゼロを抜くよりも先に、エイタの胴体が吹き飛ぶ。


「――あれ、…⁉」

エイタの体が宙を舞う。


その光景を見た仲間たちの悲鳴が響き渡る。

「ひぃぃいいいいいいいいいいい―――」

「エイタぁぁああああああああ‼」


吹き飛んだエイタの頭の中では走馬灯が走る。

走馬灯をまだ見ている途中だが、シスターに顔面を踏みつぶされ、強制終了させられて粉々に中身がとび散る。


――血まみれになり、笑いながら佇むシスター。


エイタが死んだことにより仲間たちは散り散りながら逃げ惑う。

「エイタがやられるなんて。―― こんなんじゃ無理だ」

「はやく救援連絡をぉおおおおぎゃああああああ」

ブチっと仲間の一人が潰された。


シスターはこの場にいる人間を逃がすつもりはない。

この場所は彼女に取っては狩場であり、今のホームなのだから。


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