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VIXI---蒼炎のカルナ  作者: ネコるんるん
一章 【日常との決別】編
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第1-17話 砂漠の旅 ⑦


危機を脱したかに思えたが、アローのこん棒レーザー砲が

『完了…またのご利用お願いします』

と言い残し本体と四人全体を包むガラスのようなモノがパラパラと崩れ去り灰になる。


「な…なんやてぇええええええ」


それだけでは終わらずまだ半分になってもクネクネと悶える大ムカデの姿がある。


――――GGGGGGGGGGGG


それを見てはやく逃げなければという意識が四人に芽生えた。


カルナが皆に

「今のうちだ 急ぐぞ」

ただ逃げる算段が分からないアローがカルナに聞く。

「でもどうやって逃げる⁉」

「あれを使う」


大ムカデに気を取られていて忘れていたが、盗賊が乗って来た小型恐竜みたいな生き物が鎖で繋がれていることにカルナが気付く。

「乗るぞ」

「カルナお前 乗り方分からないだろ⁉」


だが悠長なことを言って考えている暇はない。アローとカルナは急いで小型恐竜の鎖を外し飛び乗る。


それに続きアローもゆいを引っ張り小型恐竜に飛び乗る。

大人しい生き物なので扱いやすい。

危機的な状況下になり我さきへとこうへーは走って逃げていた。


カルナはアローに

「…置いてくぞ」

「あかん あいつも助けなあかん」

「ちッ…」


三人は小型恐竜に乗りこうへーを拾うべく走り出す。


アローがボソッと愚痴をこぼす。

「俺、毎回こうへーを助けに行ってる気がするねんけどな」


悶え転げていた大ムカデは態勢を整えて走りだしている小型恐竜と一人にむけて追跡する。

「きたぁぁぁぁああああ!」


アローの悲鳴が響く中、走る小型恐竜に乗るアローがこうへーに手を伸ばす

「こうへーーーー‼ 掴まれーーーーーーーー!」


手を伸ばし腕を掴もうとするが、―――掴めずアローは通り過ぎていく。

「えぇえええ! こうへーーーーーーーーーーーー!」


通り過ぎたアロー・ゆいの組の後ろに走るカルナが次に手を伸ばす。

こうへーはしっかりカルナの手を掴んだ。


「ありがと~」

こうへーの手を掴みカルナが引き上げると同時に、こうへーはカルナを下へ引っ張り落とす。


「――は?」

カルナは走行しているところから落とされた。


(―――ッッ‼ どういうことだぁ⁉ ――ぶっころして、――そんなこと考えてる暇じゃねぇ…やべぇ態勢がッ)

頭の中であれこれ考えながら訳も分からず、砂の上を何度も転がるカルナ。


それを見たこうへーはボソッと呟く。


「俺もなんだかんだレンが好きだったし やっぱ許せないわ~」

カルナが落ちた先には砂の渦があり、そこへ徐々に落ちていく。

「はぁはぁ…」

(クソがぁ…はぁ…こんなとこで人生終了かぁ⁉)


カルナは徐々に埋もれていく中で今までのことを思い返す。

褒められる人生を歩んできてはいないが、人にこんな恨まれることをした覚えもない。

レンの最後に変な頼みを聞いた。

ただそれだけだ。

「その結果がこれか⁉ ふざけんなよ‼」

カルナがなんとか這い上がろうと試みるも下へ下へと沈む。


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