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泥島の欲するもの
泥島とデイヴは、ギルドを出て歩く。
その後ろをついて来ているエルフのミモザが、声をあげた。
「まずはムーラン商会よ。ネネちゃんを連れてく」
泥島は、会ったことがないネネクレアについて質問しようかと思ったが、あえて無言でやり過ごした。
ステータスを見てみると、ミモザもデイヴも大したことがなかったからだ。
こうなると、ネネクレアも大したことはないのではないか。
そう泥島は考えた。
メリディアのギルドは、そう強い奴がいそうなかんじがしなかったし、それが普通なのかもしれない。
凡庸なミモザを見ていると、そうとしか思えず、何かあったら自分が戦わねばならない、という気持ちが、泥島にはあった。
そう考えると、別段、ネネクレアに興味が湧かなかったのだった。
しかし、デイヴに関しては、気になることがあった。
鍛冶スキルの発達に目を見張るものがあり、魔法鍛冶の項目を見つけたからだ。
魔法剣の欠片でもあれば、泥島はその材質をコピーし、より強くなれる。




