エオエルへの配慮
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私がんばります!
街と街の戦争程度ではなく、国と国の問題になるのは必至だ。
だからこそのセオドールの焦燥だ。
そう長い付き合いというわけではないが、エオエルの気性は知っている。
小心者で、かと思えば馴れ馴れしく大胆で、そこはかとなく鬱陶しい。
セオドールとしては、決して好きなタイプの人間ではない。
だが、冒険者に理解があるし、蕀の後見人的な立場ではある。
蕀は、アーマンダイン所属のパーティーだ。
よって、アーマンダイン近郊以外で自由に動くと、アーマンダインにしわ寄せが行くのだが、その対応をエオエルは苦にしないところがある。
そこには、冒険者に貢献したいというファン心理が働いているのが垣間見える。
エオエルは鬱陶しいところがあるが、どんなに素行が悪い冒険者にも最低限の尊敬の気持ちと敬意を持って接するし、様々な便宜を図ってくれる。
逆にエオエルが何かをする時、援護をし、足並みを揃えねばならないのは、組織に所属している身としては当然だ。
ならず者であるセオドールではあるが、蕀という立場では、アーマンダイン冒険者ギルドに所属しているが故の働きをせねばならない、ということは理解している。
エオエルを守ることで、今の自由な動きの尻拭いをしてもらい、逆に守ってもらう。
だから、戦争になったら、エオエルの為に、最前線で戦わねばならない。
セオドールはそう覚悟している。
義理を欠いては、冒険者はやっていけない。




