頷くフォンテス
「なるほどな。学のない俺では、さっぱりわからん。読み書きすら出来んのだぞ。マシアス、わかるか?」
「わかるわけねえ。俺も似た様なもんなんですぜ」
フォンテスがまたも満足げに頷く。
「ではイゴールはどうだ?わかるなら、俺たちにわかる様に説明しろ」
「とくいてん、コアのだいたい、というのが何なのか。まずそこがわかりません」
フォンテスが満足げに頷く。
「そうだな。俺も同じ意見だ。そのドールとハムの二人が、何かが得意で、大体の雰囲気で何かをしている、とかそういう話だな?シャノ「違います。特異点はこの場合、簡単に言えばまた別の異空間のこと。代替とは、何かに代わるもの、という意味です」
食い気味に言葉を返すシャノンに、フォンテスが満足げに頷く。
「フォンテス様」
「何だマシアス」
「帰ったら俺たち、シャノンに勉学を習いませんか」
「そうだな。簡単に言われてなお、全くわからんからな」
「全くです」
二人のやりとりに、イゴールが暗く、静かな声で、決定的な一言を添える。
「もしやとは思っていたのですが、ビクトーと別れた今、俺たちはシャノン以外、単細胞しかいないのでは?」
フォンテスが満足げに頷く。
「ところでアランはどうした」
「わかりません」
「あいつも単細胞かと」
マシアスとイゴールの素早い返答に、フォンテスが満足げに頷いた。
シャノンは困り顔で肩を落とした。




