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泥島は魔法剣がほしい
泥島は歩を進めている。
ジアナは後ろをついてゆく。
「…見つけた」
ジアナが見るは泥島の左腰部だ。
そこにあるのは「emeth」の文字。
狙うは最初の「e」の文字。
ジアナは思う。
「e」の文字を潰せば、このゴーレムは死ぬ。
話を引き出した後で、殺すべきだ、と。
「で、どの様な主をお持ちなんですか?この国に来た目的は?」
「俺は野良ゴーレムですよ~。目的は魔法剣の欠片がほしいんですよね~。歯こぼれした屑でいいんですけどね~。あとはリザレクトって魔法を持ってる人を探したいですね~」
「その魔法は知りませんが、魔法剣なら私も持っています。そう強いものじゃないけど」
「いいですね~。それいくらあれば譲ってもらえますか?この竜売った金で何とかなります?」
「え?買うんですか?」
「え?やっぱ高いですか?あっ大切なものですか?あつかましかったですよね、忘れてくれませんかね~。忘れて~」
…拍子抜けだ。




