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俺たちの転生

「もうー! 何なんでござるー!? 敵は全て下郎ー!」


 実体化して騒ぎ、俺をぽこぽこ叩くサウザ……服部だったが、俺の必殺技の前にはなす術もないわ。何って?ほんのりワキガ固め!俺が美少女になっても健在の、スパイシーな香り放つ左脇で顔面を捕らえて絞めてやると、間もなくおとなしくなったわ。固まったまま動かない服部。俺の左脇、相変わらず切れ味抜群だわ。


「すまないでござる……。 有栖川の方が辛いのに、拙者ときたら……!」

 何それ……!俺のワキガの方がお前のモンスター転生よりもキツいの!?傷つくんですけど……。お前が俺の左脇のことどう思ってるか詳しく聞いたら、俺、泣くかもしれんわ……。


 ……まぁいいわ!俺のワキガはチャームポイント!むしろこれがあるからこそ、親しみやすさが倍増する的な流れのアレだわ。アレって何?我ながらわからんわ。


「池中ー」

 俺は池中瑠璃を呼んだわ。池中は切れ長の目にロングヘアーが似合う細身のクールビューティーだわ。服部がタヌキ顔ならこいつは若干キツネ顔だわ。こいつも美少女の部類に入るとは思うわ。でも俺とお前と大五郎なら、俺の方が万人受けする美少女感あるわ。……大五郎って誰?多分美少女だわ。


 池中はなかなかの秀才で、俺とはいつも学年トップ争いをしてたわ。性格は高慢で、勉強ではヒステリック気味に張り合ってくるわ。ちょいちょい面倒臭ぇわ。


 でも、まぁ、その、何だ、俺、こいつともそれなりにいい感じなんだわ。こいつアレだわ、みんなの前では高慢ちきだけど、ふたりきりだと張り合ったりせずに意外と素直なんだわ。それが可愛いというか、なぁ?複数いるヒロインのうちの一人感あるわ。おっぱい?おっぱいは小さいわ。でもそれはそれでたまらんのだわ。おっぱいなら何でもいいの?おっぱいなら何でもいいの!いや、コイツも結構可愛いんだってェ……!


 無論、みんなには内緒だわ。こいつとふたりっきりになるとそこはかとなく仲が良いとか、みんなには絶対内緒だわ。服部には特に内緒だわ。モテる男はつらいわ。


 ズルズル……。


 っと、悶々と考えてたら、何か池から這い出て来たわ。虹色の水の塊だわ。あぁ~これあれだわ。スライムってやつだわ。


「きゅいきゅい……!」

 スライムだけど間違いないわ、こいつ池中だわ。服部と池中、ヒロインふたりとも、抱くこと出来なそうだわ。……そういや俺、ち●こなかったわ。ち●こないから、そもそもがどうしようもないわ……。何というか俺、悲惨だわ……。


「きゅい!きゅいきゅい!」

 ダメだわ。喋れないとかヒロインから除外だわ。


 俺、この諦めの早さには定評があるわ。


 池中は今後、無視だわ。

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