312/2233
ミスリル金属球
黒い魔力を帯びたミスリル金属球と化した泥島と、水圧で怒濤の水を体内に押し込み硬質化したルリの激突は、ルリが圧倒的に優勢だった。
液体のルリは、貫通力のない殴打に強い。
丈夫だが軽いミスリル金属球の泥島の突撃は、攻撃力としては何かを期待出来るものでもなく、激突の瞬間に水の重量をある程度解放するルリに弾かれてしまっていた。
それを、アホ二人が口を開けて眺めている。
「ドロシマ、負けてるなああ。また闇悪夢やればいいのに、何でやらないんだああ?」
「あれ一日に一回しか使えねぇとかじゃねぇの?知らんけど。」
実際には、魔力と怨嗟の心の力を練って放つ、死霊魔法に似たスキルなのだが、二人は知る由もない。
「ドロシマは浮遊魔法を使ってるけどお、あのスライムは何だああ?水を出して飛んでるのかああ」
「しょんべんだろ」
「やっぱしょんべんかああ」
アホ二人をよそに、泥島とルリは激突を続ける。
埒が明かない戦局を打破せんと、泥島は地に降りる。




