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アリスと泥とジャンキーと
エディが、意識を失ったまま痙攣している。
「アリス、こいつどうする?」
「え?何て?はぁ~笑った笑った」
エディが痙攣している様子を見て、渋い表情で泥島が言うが、アリスは、そのエディに指を差して笑っていた最中だった。
「だからさ、コイツどうする?何かこのままじゃ危なくない?」
「自業自得だわ。ジャンキーなんか、死ねばいいと思うわ」
「いやさ、見殺しにするのは何か、気分悪くない?」
「全然!こんな自虐芸人は、オチをつけさせてやるべきだわ!死を持ってな!」
「…いや思ったんだけどさ、助けて恩を売るってのはどう?悪童なら顔広いだろ。俺たちを元に戻せる、死人蘇生魔法だっけ?それを持ってる奴を知ってるかもしれないじゃん?コイツ巻き込んで、旅の道連れにしようよ」
「それだわ。泥島お主ワルよのぅ」
「ほんとですよ。お前の影響がひどい」
「そんじゃ、まぁ」
アリスの掌が光る。
「回復魔法!」
エディの体内にある薬物、その効果が全て一瞬で消失した。




