悪友のノリ
「実はなぁ…」
「言いたくないなら、言わなくていいぞ…」
「…ケンカ売ってんのか。空気読めよ、くそだんご。是が非でも聞きたい的な意欲を見せろ。蹴り殺すぞ…」
「圧が強い…!何が美少女だよコイツ…!人格破綻者…!クマガイと変わんないよ…」
暗い表情になるアリス。
「お前、許さんわ」
泥島は悔恨の色に満ちた顔で命乞いを始める。
「やめて下さいよー!俺もう死にたくないんですよー!誰かー!誰か助けて下さいー!死にたくないー!死にたく」
「くたばるがいいわ!死のホイッスルが鳴る!ピピー♪」
「キックオフ☆ってバカアアア!」
ノリで応えた泥島を、アリスの足が、ノリで襲う。
「ボールは友だち、よいしょオラー!」
アリス渾身の蹴り足が泥島に迫る。
「よい子のみんなは絶対に真似するなこれは蘇生魔法がある俺たちだから許されるノリであって暴力というものは友人関係にひびを入れる大体友だちを人間以外の何かに見立てての暴力というものは人の道から外れた道徳的に許されない行為だしこいつは人間的にはクズだと言っていいと思うが逆に言えば俺たちはそれをやっても揺るがない絆というものがあるということになりあることに気付くそうその通りアリスは池中がやったことなんて何でもないということを説明してるだけなんだ池中は蘇生魔法を持ってないのにやるなよって一瞬思うんだがあいつ意外とうっかりさんだからアリス殺したら誰がアリス生き返らせるんだよってことに後になって気付いたパティーンだと思うんだきっとそうだそうに違いな」
泥島は粉砕された。
アリスは、虚空を見上げて微笑んだ。
「フゥ…スッキリした。…あ、池中もノリで俺を殺った感あるわ。うんうん理解した理解した。じゃあ、泥島生き返らせてやるわ」




